[050209]

AF増幅-B電圧特性を、調べてみました.

取り掛った5球スーパのAF(低周波)増幅部、どうもゲインが少ないような気がします。B電圧が36V(=12Vx3)くらいでは、低過ぎるのでしょうか?
別途、B電圧可変のAC電源を作って、それで問題のAF部増幅度のB電圧依存性を調べてみました。

データを見るとB電圧の増加に伴って10倍〜60倍になりました。(もっとB電圧を上げれば、もっと増幅度は上がるでしょうね)

3S4の出力部に2種の出力トランス(OT)を使ってみましたが、中型HT(ヒータ・トランス)用と超小型Tr(トランジスタ)用とでは随分倍率が違います。(やはり、いい加減な出力トランスだと出力が出ない...)
その上、B電圧40V以下では増幅度がかなり下がって来ます。25Vでは、真空管を2本使ってもたったの7、8倍?

AF増幅回路.
問題のAF増幅回路は左図の如くで、1S5は本来5極管で使うのが筋なのですが、やってみたら3極管接続の方がよかったので、そのままにしてあります。

3S4の第1グリッドの負バイアスは、ゼロでも耳で聴いた感じではあまり分かりません。でも、シンクロ・スコープで波形を見るとやはりゼロ・バイアスだと波形がかなり歪んでいます。
(音質に拘るなら、負バイアスは不可欠でしょうね。ま、どうするかはもっと先で決めましょう)

出力トランスは、例の有り合わせ(トランジスタ用インプット・トランスを流用)ですから、あまり音量や音質は期待出来ません。

先日、インピーダンス32Ωのスピーカを買って来たので、それと今の25Ωのと入れ替えて見ました。けど、それ程音量に差は無いようです。

そこで、試しに小型のヒータ・トランス(入力100V、出力6.3Vの電源用)を使ってみました。そしたら、3S4の出力が結構出るようになりました。
でも、音量はそれ程上がったようにも感じません。スピーカとのインピーダンスのミスマッチかスピーカの能力不足が原因でしょう。

さて、B電圧を60〜70V位まで上げて・・・と考えたのですが、よく考えると?使っているパス・コンの耐圧はどれも50V。中には25V位のもありそうです・・・まっいいか!実験する間くらいは何とか保つでしょう。(爆発したら、ハイそれまで!)

出力のB電圧依存性.
ちゃんとした信号発生器を使えば善いのですが、何せ机上が狭過ぎます。で、それを克服する好い方法を思い付きました。
実は、手元のLCメータは、正弦波の信号発生器を内蔵しています。発振周波数も1KHzと丁度良い処だし、出力も500mVほどありますから、これを使わない手はないですね。

入力を500KΩのVRで100mVP-Pに設定して、それが1S5、1S5+3S4でどれだけ増幅されているかを見ました。結果は、左最上部のグラフ。
1S5では電圧比約5〜10倍、3S4では電圧比約4〜6倍でした。(電力比の方はよく分かりません)
増幅度60倍もあれば御の字なのですが、電圧は低目にして出力トランスに超小型のものを使おうとすると、増幅度は十数倍に落ちてしまいますねぇ。

コンデンサの耐圧50Vの問題もあるので、AC電源運用時のB電圧の設定としては40V辺りで我慢すべきかも知れません。この電圧でなら、一応スピーカで聴けます。電池電源の場合は電圧&ゲインが低くなるので、やはりイヤフォン使用が吉。

今後の課題.
AF増幅部のゲインは、出力トランスを替える以外に(これ以上回路的には)細工のしようがありません。後は、前段(RF部、IF部)でゲインがどれだけ稼げるかですね。
AF入力が100〜200mV位あれば、スピーカはそこそこ鳴りますので、前の段で何とかこれだけ稼ぐよう頑張ってみましょう。G(^o^;

[表紙頁]へ  [一言板]へ