モグラの繰言 2011.05    我楽多苑 別亭へ (真面目な愚痴!)

道徳と経済 [0531]
『「道徳という土なくして経済の花は咲かず」 日下公人著 祥伝社 平成16年4月第2刷 \1,600+税』 (購入\105税込み)
この本を読んで、何だか“ほっ♪”としました。
日本人の良さ=古来から引き継いで来た倫理観道徳観=が、日本をここまで経済発展をさせ、豊かにして来たのだそうですが、そう考えれば、また勇気も湧いて来ようというものです。
人が良過ぎで、周り(諸外国)に反発も出来ないで居る“愚かさ”や“弱さ”も、それを我慢し、現状をじっと耐えてやり過ごせば、いずれは復活出来るかもしれないという気もしました。(しかし、それももどかしい話なんですが
道徳と経済と言うと、直ぐ“親に孝行、他人に親切”などを思い出す(?かな)でしょうが、実は、そんな旧くて、非実用的?なものでなくても、取引などでの「信用=相手との信頼関係」で考えれば、よく分かりますね。
例えば、郵便物などを遠隔地へ安心して届けられるのも、そうした信用がベースになっているはず。(尤も、時にはそれが破られて、悔しい思いをする事もあるでしょうけど)
で、日本(人)の場合、“契約書が分厚くて完全でないと駄目な世界”へ(うっかり)出て行って、酷い目に遭う企業も多いそうですが、その落差を、“日本(人)の有徳性”とみるか、“日本(人)の弱さ”と見るかで、勝負の見方や仕方も、違って来そうですね。
数度騙されたけど、信用出来る取引先を選んでからは、その外国の土地で成功する日本企業もあるそうですから、全て敗けでもない。(当然、全勝は無理でしょうけど)
勝率が高くなれば、日本式道徳の勝ちですね。でも、日本式もヘタリつつあるようだから、今後はどうなんでしょう?)

具体的|抽象的 [0529]
左:『「幸せになる教育」 米長邦雄著 海竜社 2001年8月第1刷 \1,500+税』
右:『「わが子に伝える「絶対語感」」 外山滋比古著 飛鳥新社 2004年2月第4刷 \1,200+税』
米長氏の本を読んで思ったのは、この方は実際に公に行動して来られた点で、私とは数十段差があるなぁという事。
話が具体的だし、差し障りのある事なども想像出来るので、“痛痒いもどかしさ”さえ感じました。
でも、東京都は、この方を教育委員に選んで、随分をしたと思いますね。
...一方、外山氏の本を読んで、これほど「無同意感」(?)を持ったのは始めてです。
個々の内容が抽象化され過ぎているせいか、あまり、“なるほど!確かに!”とは感じられず。
まぁ、そんな“仕分けの仕方”もあるかなぁ...といった感想だけになってしまった。
例えば、「アルファ読み(既知読み/大人の読書)」と「ベータ読み(未知読み/子供の学習)」の話ですが、こんなに綺麗に整理されたとしても、次にそれを実際に応用利用出来るかなと考えた瞬間、はたと手足が(?)止まってしまいます。(もしかして、私のは、どちらでもない「ガンマ読み」(?)になっているのかな?笑)
(この整理の仕方・抽象化は、私の持論=「世の中の状態は、“エントロピーの増大”で、色々な事象/物事が説明出来る」と考えているのと、よく似ているなぁと思ったり)
それにしても、こちらの本の発行部数は4刷りと、ベスト・セラーの部類だったようですが、きっと何処か魅力があったのでしょうね。

利己的遺伝子 [0527]
『「そんなバカな!」 竹内久美子著 文藝春秋 1991年3月第1刷 \1,300税込み』 (娘の残本棚から)
先日(「第四の国難」で)、日本人は寄生主のための『宿主』になっているのではないかと考えましたが、この本では、人間や動物は『利己的遺伝子』の(単なる?/複雑な?)『乗り物』だという色々な研究結果や学説を、時にはユーモラスに、整理・解説しながら、自説も展開されています。
自然界には、“なぜ、そんな事が必要なのか?と思わせるような振舞いをする動物”が数多く居ますが、この『利己的遺伝子の働き』だと考えると、確かに、納得が行きます。(例えば、限られた食料で、強い子を残すために、弱い方の子を“間引き”するなど)
その“『利己的遺伝子』の願いは、ひたすら自分のコピーを増やすということ”だそうですが、それは、必ずしも「種の繁栄」でもなく「個体の利益」でもないらしい。
また、『利己的遺伝子』には、『自己欺瞞』という性質も備わっていて、見掛けでは愛情の現われのような「親のしつけ」なども、実は、多分に“胡散臭い行動”なのだそうです。
つまり、『利己的遺伝子』からすると、子供は早く独立させて、コピーを増やさせたい。そのために、何時までも、親に纏わり付かせないために、厳しく「愛のムチ」を振るって追い払おうとしているらしい。
(逆に、“早く孫の顔が見たい”という親の願いは、『利己的遺伝子』本来の望みなのでしょうね)

第四の国難 [0525]
『「第四の国難」 前野 徹著 扶桑社 2001年5月第1刷 \1,429+税』 (購入\105税込み)
この本では、「亡国活動に勤(いそ)しむ日本人」、「真実を捻じ曲げる無責任マスコミ」、「自虐史観の呪縛から脱却できない政治、外交、行政」、「無日日本人の登場」、「ボーダレス時代に国は不要という幻想」などの色々な国難の内容が、実例付きで挙げられています。
これを読んで、次のようなSFチックな仮説を立てて見ました。
戦後何時の間にか、“自称日本人”は、他国の寄生主に、黙って本体を貸している宿主になっていたのでした。
そして、宿を貸しているという意識も薄いし、アイデンティティも無い。
宿主自身は、本当は自分の事をよく知らない。でも、自分は「世界で通用する生き物/コスモポリタン(国際人)」だと思っているし、鱈腹食事が出来、エンタメが面白ければ、それで十分満足している。
宿主発の新しいゲームやマンガなどは、当然コスモポリタン的なので、世界中の寄生主達から人気を博しているのだが、それを我が事のように喜んでいる。
勿論、今の宿主日本の寄生主は『米国』だが、それが与えた“日本国憲法”などは、宿主自身が作ったものだと後生大事と思い込んで、そう主張して憚らない。
でももし、その寄生主が戦略上別の考え方を持ち始め、今の宿主(日本)から引き上げてしまったら、はて?この宿主は、自力で生き延びられるのでしょうか?
(宿主には、実は、そんな事を考える力は、部分的にしか存在しないのですね)

お金って [0523]
『「お金の正体」 日下公人著 KKベストセラーズ 2007年3月第1刷 \1,500+税』 (購入\105税込み)
この著者は、以前「長銀」の融資担当をおやりなっていたそうで、その時代の反骨ウラ話も多いので、話がでっかくて面白い。
融資のために、信用調査を丁寧にやっていると、何故かそれらの融資先から現金で(「長銀」へ)預金してくれたのだそうです。
その当時は、上からそんなことは止めろ!と言われたらしいが。
この本には書かれていませんが、きっと世の中のお金の“表の流れ”(融資)と“ウラの流れ”(預金)とは違っているってことでしょうね。
また別の話ですが、東京都に二兆円ものお金が余った時、それをどう活用するかで“東京都ルネサンス計画委員会”が出来、その委員として参加されたそうですが、その時提案されたのが、『規制緩和と減税』、具体的には、東京湾の埋立地を知事直轄にしなさい(=無規制、無税地域になる)、そしたらもっと繁栄して、お金が増えますよ、だったそうです。
(お金を使うのが下手糞な)学者や官僚の提案は、「金をくれ、票をくれ」ばかりだったそうですが。
日本では、お金儲けが出来る学者や官僚は、何故か嫌がられますからね。(そりゃ、他人の懐ばっか気にしてる人も多いもんな)
(逆に、政治家・官僚・学者は、上手に金儲けが出来る方が有用だ!ってのに、私達の頭を、切り替えて行かないとダメなのかな?)

戦後民主主義 [0521]
『「言霊の国の掟」 井沢元彦著 徳間書房 2000年6月第1刷 \1,700+税』、『「逆説のニッポン歴史観」 井沢元彦著 小学館 2000年10月第1刷 \1,600+税』 (購入各\105税込み)
これらを読むと、戦後から現在に至るまで、新聞紙がどれだけ多くの事件で(ニセ民主主義を標榜しながら)勝手な偏向報道をして来たかが良く分かりました。
『報道』には、洋の東西を問わず標準的な倫理観や正義観があって、「事件」などは、事実を細大漏らさず適確に記述し、異なる「意見・見解」は併記するなどして公平性を尽くすべし!と期待されているはずなのに、ちっともそうではなかった/ないらしい。
“新聞紙自身の意見”は、それはそれで「片方の意見」であってもいいのですが、「反対の意見」もきちんと載せるべきなのですが、往々にして、それを巧く省いてしまう。
読者は、その片方だけが、“世の中一般の意見”だと、理解/誤解出来るようになっているわけです。
(例えば、東北復興には増税しか無いと誰かが云った。増税には消費税がベストだ!という意見も多い。では、税率10%はどうか?それでは上げ過ぎ?なら、取り敢えず8%で...てな具合!始めに、何が増税やねん!と、きつーい反論が出ているのに、かるーく無視!?)

まぁ、有り難い事に、インターネットが普及し、他のルートからの情報や意見収集が容易になった分、「一部の報道」だけで、ウソや意図的な書き漏らしが出来なくなって来ていますから、きっと、この国にも正しい情報や正論が普及して行く事でしょう。

もの作り [0519]
左:『「大丈夫か日本のもの作り」 馬場練成著 プレジデント社 2000年6月第1刷 \1,800+税』
右:『「ローテクの最先端は。。。」 赤池学著 ウェッジ 2002年2月第10刷 \1,800+税』
どちらも、『日本の物作り』は、今後もだいじょぶだぁ♪と仰るつもりでしょう、これでもかこれでもかと紹介されています。
でも、その紹介例が多くなるほど、何だか、もっと先はどうなって行くのかが、よく見えなくて...
個人の熟練による“特殊技”は、確かに凄いのですが、(一品モノだけでは喰って行けないから、)やはり、量産品向けの金型のようなモノでしか生き延びる道は無さそうだし。
でも、高速コンピュータ・システムを使ったCAD、CAMなどで、ユーザが十分満足するような製品(例えば、携帯)の金型が、素早く3K(細かく、きっちり、綺麗)に出来てしまえば、それまでだし。
ただ、希望は、生産・流通・消費の各分野では、まだまだ色々な目的やサイズ、それに対する細工や加工は探せば出て来るらしいから、それらを自力でどんどん発掘出来る人達は、きっと生き残れるでしょうね。(ま、挑戦しなければ、ただ“座して死を待つ”だけ、になるかもしれませんけど)

黄泉の王 [0517]
『「黄泉の王(よみのおおきみ)」 梅原 猛著 新潮社 昭和五十年六月十一刷 \850』 (購入\105税込み)
この本も、順々に解き明かされる推理小説のように、大変面白かった!
先日読んだ井沢氏の「逆説の日本史」の中で、この著者=梅原氏の名前が引用されていたので、「芋ずる式」に選んで来たのですが。
で、「高松塚」は、正しくは、古墳ではないそうですね。
政治的な理由で抹殺された高貴人の、怨念(おんねん)を鎮めるための「鎮魂の墓」とか。(つまり、排除/殺しておいて、“ちゃんとお祭りはしてあげますから、決して祟(たた)らないでね!”てな、御祓いの類か?)
だから、その時代の政事(まつりごと)のメジャー側の墓=「古墳」ではなくて、マイナー側の墓=「塚」にしたわけですね。なので、壁画も、始めからわざと欠落させた箇所もあるとか。
主人公と推測される「弓削皇子」は、なよなよした貴公子ではなくて、残存する骨の様子から、筋骨逞しい男性であったらしいので、きっと、“時の政権”からは怖れられ、結局は排除されたのですね。
(強い反逆者?ほど、恨み/祟りも怖いから、鎮魂も丁寧に!ってことでしょう。出雲の「大国主の命」も被征伐者
しかし、この著者の“事象の追及の仕方”は、当時の世の中を推測・考察しながら、大変論理的で説得力がありますね!私みたいな“古代史に疎い素人”が読んでも、よく分かりましたから。


魂 [0515]
『「魂」 落合信彦著 光文社 2000年5月初版 \1,500+税』 (購入\105税込み)
これは「教育に関する本」でした。ただし、幼年教育ではなくて、(出来る)青年のための理想的な教育の形とは、これだ!の紹介ですね。
お話は、そうした教育を受けられた(或いは、良いとこ取りされた?)ことは、(皮肉無しに)大変格好良くて、羨ましいと思いました。
これは『理想的な形』の一つだろうと思いますし、(出来る出来ないは別にして、)皆もこうした形を、(必死で)求めて行くべきでしょうね。
でも、本音では、『現実の子供達は、ピンからキリまで居るからなぁ...』と長い嘆息。
ところで、この本の中で紹介されているマーカス・グリーン教授のモットー、曰く『知識(ノウレッジ)は人生を楽しむもの、英智(ウィズダム)は人生を乗り切るもの』は、我らの子孫達にも、教えておいてやりたいなぁ!と思いました。
確かに!私も、最近沢山、書物・本を読むようになって、色々な事を知り出してから、残りの“(極平凡な)人生”ですが、結構面白くなって来ましたから ・・・ でも、大変難しいのは、“知・行を一致させること”ですね。知っても、自分で実行しなきゃ、意味が無い!

逆説の日本史 [0513]
『「逆説の日本史 3古代言霊編 平安建都と万葉集の謎」 井沢元彦著 小学館 1995年6月初版 \1,600税込』(購入\105税込)
いやぁ、この本は、大変に面白い!
言霊(ことだま)』説は、十分納得出来る話・解釈です。
そして、これに書かれている『言霊』が、現代社会にも脈々と引き継がれている様を知って、かなりの驚きを感じています。
現下の妖しげな日本国憲法の各条文、特に“憲法第9条の無意味さ”も、それでちゃんと説明が出来るんですねぇ!
=良い事さえ唱えていれば、必ずそれは実現されるべき/はずなんだ!逆に、不幸な事を言えばそれは呪詛(じゅそ)になる!という、“古代信仰/迷信”を未だに、日本人は心の中に引き摺っているんだって!=
だから、「原発の安全神話はウソだった!」なんて、今更話も出て来る。“絶対安全”なんて、“ウソ”に決まってるんですけどねぇ。でも、日本人(の多く)は、“絶対安全です!”と云われると、安心してしまうらしい。
逆に、事故の事を一言でも云うと、それの“招来を予言する”ことになって、責任を取らされるんだそうです。
そのため、「もし、大・中・小事故が起きたら、直ぐにこれこれをする」という事故対策の手引書なんて、まず、大っぴらには作れないし、周辺住民を含めた実訓練も出来ない。
「だって、絶対安全だと言ってるじゃないか!そんなのが要るようじゃあ、ダメだ!」と非難ごうごうですからね。(でもまぁ、実際に事故が起きてしまうと、責任者が揃ってマスコミの前で頭を下げて、(みそぎ)は終了します)
(私は、“家人が採る「性善説」は、決して得にはならないから、人・物・事は「性悪説」で考えるべきだ!”とよく言うのですが、なかなか納得して貰えないのは、やはり、その“古代信仰/迷信”の祟りでしょうかね)

なぜ戦争? [0511]
『「人間はなぜ戦争をやめられないのか」 日下公人著 祥伝社 平成16年5月初版 \952+税』 (購入\105税込み)
この本を拝見していて、思ったのは、やはり戦争は、結局エゴとエゴのぶつかり合いだから、人間各々個性がある限り、個人同士であれ、集団同士であれ、国家間であれ、常に避けられないものだってことです。
(その証拠に、先日、米国がビンラディン氏を殺害した話は、将にそれですからね)
まぁ、人間同士が“造られたロボット”のように同一種・均質であれば、“争い事”なんて起きないでしょうけどねぇ。
多分、日本の一部の人達が望んでいる(戦争の無い?)平和というのは、「均質人間集団の馴れ合い」を想像・期待しているだけ、なのかもしれません。
それが怖いのは、“個性なんか認めない!お互いにぶつかり合いは無いはず!だから、戦争は無いはずだし、しないつもり!・・・ よって、研究戦略立案など全然したくもない♪”と居直ってしまっていること...だけど、嫌いな物事は、面(ツラ)も見たくない!ってことでは困るんですがねぇ。
(大切なのは、現実をしっかり知って、自分の頭脳で、“私なら、こんな場合は、こうする!”と考えおく事でしょうか)

小遊具 [0509]
久し振りに孫娘(1歳8ヶ月)に会って来たのですが、先回から「発声/発音の遅れ」が気になっていたので、トランプを持参して確認してみました。(左写真)
パッとめくって見せながら、“ニ!”だとか“ゴ!”と声を掛けると、覚えている言葉は即反復してくれるので、結構遊びになります。
でも、“ナナ”や“ロク”などは、呼吸や舌が上手く調節出来ないのでしょう、いい加減な「ことば」しか返してくれません。
時には、とんでもない答えを返すので、それを修整させるのは、大苦労/無理?
ただ、このチェック/遊びも、あまり繰り返し長時間やっていると、飽きて来て嫌がるので、やはり程々にしないと...(こちらの方も、飽きて来る)
(“興味が持続している間だけで、済ませること!”これは色々な方達、例えば、G.ドーマン博士らも、指摘されていることなのですが)
この方式でやれば、数字や文字を意図的に、沢山覚えさせる事も可能らしい。でも、根気良く、短く、毎日やらないと効果が出ないのが辛い処!これは、多分、親が一念発起するか、子供が顕著な障害を持ってないと、なかなか受けられないサービスでしょうね。
これとは別件ですが、以前買った「プラ飛行機」を試しに遊びに使ってみたら、そこそこ面白がってくれました。(左上写真<クリック>)
(シャボン玉なども同類でしょうが、ゆっくり滑空する物は、子供にも愉しく感じる物事のようです)

「郵貯崩壊」? [0507]
『「郵貯崩壊」 仁科剛平著 祥伝社 平成16年11月第1刷 \1,680税込み』
この本は、約7年前に書かれたものですが、丁度『小泉政権時代』らしいですね。
日本国の赤字国債の大半を、我ら庶民の郵貯・簡保のお金で買い込んでいるので、小泉政権が“郵政民営化”に踏み切れば大変なことになる!国債は暴落し、日本は滅茶苦茶になる!と書かれています。
でも、まだ、そうなっていないのは、幸いなのか?不思議なのか?
この本での指摘、“郵政のいい加減さ”や“官僚の無責任さ”や“赤字国債の危うさ”などは、間違いの無い処/正しい指摘でしょうが、そうした不具合を、ただ“その時の政府”だけに押し付けても、あまり意味が無さそうな気もしました。
これらはもう、日本国の悪性の持病みたいなものになっていますから、健康体に戻すには、かなりの荒療治が必要なのではないでしょうか。早く、「地方分権」にして、政府機能は縮小すべし!
しかし、二束三文の値打しかなかった、(旧郵政省中堅幹部の天下り先の)赤字“カンポの宿”の処分は、その後一体どうなったのでしょうね?

「非常識の発想」 [0505]
『「非常識の発想」 青山五郎著 講談社 1993年10月第3刷 \1,500税込み』(購入\105税込み)
著者は、「洋服の青山」の創業者で、廉価スーツの元祖。
“高級スーツは、高いもの!”という常識を破って、品質は落とさず値段を安くする工夫努力をして、国内シェアNo.1を達成されたそうです。
(今は、どうなのかな?私も、ここで、自分用?の喪スーツを買いましたが)
この青山社長の仕事熱心なのは結構なのですが、”入って来た客は、絶対買わずには帰すな!”という気迫には、私のような大人しい客はたじたじとなりますが。(でも、それが売上を伸ばす秘訣だとか)
いずれにしても、日本一になるには「先読み」と「努力」が不可欠で、それも、“非常識的手法”でないと、他に抜きん出る事は出来ないって事のようです。
(逆に言えば、「気力・努力」が無いと、「非常識」にもなれないってことかな。笑)

「ケンカ」 [0503]
『「ケンカ」のすすめ 落合信彦著 ザ・マサダ 2000年3月第1刷 \1,500+税』(購入\105税込み)
この本は、何も「喧嘩」を勧めているわけではなくて、姿勢として、物事の裏表をちゃんと見詰めて、真面目にそれと対決しなさい!と言われているのだと、理解しました。
本の中で、ポイントとして挙げられている8項目は、
 1、自分の「時価」を知る           2、性悪説で考える
 3、キャッチャー型(戦略型)人間になる  4、他人に仕事を支配されない
 5、ソロバンに合わないことは、やらない  6、権威を疑う
 7、下克上精神を常に持つ          8、いい人を演じようとしない

私も「性悪説」を採るようにしていますが、それで、相手を“見誤らず”に済みそうですし、無駄な期待や応対をしないで済むでしょうから、有効な方策だろうと思っています。
その伝で、“もし、警官が尋ねて来ても、中身が警官だとは限らないよ!”なんて言って、家人の顰蹙(ひんしゅく)を買ってますが。

コスト頭脳 [0501]
『「コスト頭脳を持っているか」 長谷川慶太郎著 青春出版社 1993年4月第1刷 \1,400税込』(購入\105税込み)
“コスト”と聞くと、私などは、直ぐ「コスト・パフォーマンス」を考えますが、これは、何時もそれらが“バランス”していればいいな!と思うからでしょう。
自然科学を学んだせいで、「エネルギー保存の法則出て行く分だけ、入って来ないと、物事はヘシャげるが頭に染み付いているからでもあります。
つまり、“”と“”が(例えば、収入と支出などが)等しくないと、何処か、何かが可笑しい!好ましくない!と思ってしまいます。
そういえば、昔流行った言葉に、「ゼロ・サム」ってのがありましたが、これなども“利益と損失の和は、当然、ゼロにすべきだし、そうなる!”と言いたかったようです。
この本で、“あんた!物事を考える場合、どれだけ“広い範囲”を見渡して、適正な範囲での“パフォーマンスとそのコスト”を考えられるかね?”って尋ねられているような気がしました。

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