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物事追及集 二〇一七年三月版



SF「異種間通信」  「三月二十日」
『SF「異種間通信」 ジェニファー・フェナー・ウェルズ著 幹 瑶子著 早川書房 2016年1月 1刷 ¥1、080税込み (新刊購入¥1、080)
週末の日本橋で何も(ジャンクの)収穫が無かったこともあって、(ヤケクソ気分で?)地下街の新刊書店を覗いてみた。
ふと、棚のこの本が眼に留まって、買ってしまったのだが、一つには、昔好きで貪るように読んだ“スペース・オペラ”の宇宙観・世界観が、昨今では、どんな展開になって/進展しているのかな?という興味・好奇心が約75%ほどあったからだ。
1冊、千円もする小説だから、さぞかし眼を見張る宇宙が出て来るんだろうな!と思ったのだが。(苦笑)

読み始めると、何だかありきたりの“未知異星人宇宙船への探索行”と“ヒロイン”が大活躍する話らしい。
最後はその“ヒロイン”が、地球族の男性(準ヒーロー)を棄て(?)、異種族宇宙船のナビゲータ(イカ野郎?)の要請・企みで異星船の船長格に、そして、(高等)異星人(達)の親善&人類救済大使役になってしまう話。
そのヒロインばかりが活躍する話なので、途中で、あほらしくなって投げ出そうかと思ったが、千円も費やしたので、勿体無いから、少しでも“新しさや広がり”が無いものか?と最後まで読んでみたが、虚しさばかり...これも、単なるSF冒険小説ではないか!
後で、著者の名前を見直したら、やっぱりなぁ!

遺伝子学の面からは、“種の保存”には“女性”だけでも事足りるらしいのだが、このヒロイン(女性)が、「人間種の男性」から「高等な異星人種(の男性?)」へ“乗り換える”っていう発想は、あまり頂けないなぁと感じた。
こうした傾向は、現代から未来への“女性種・男性種の優位争い”の“成り行き”を表わすものかもしれないが、人間女性種と異星人種との混血という(人間男性“おいてけぼり”/“ペット化”の)未来は、あまり想像したくないな。



日本文明の謎を解く  「三月十六日」
『日本文明の謎を解く 竹村 公太郎著 清流出版 2004年4月 5刷 ¥1、800+税』 (購入¥200税込み)

この本も、素敵で、爽やかな感がある!
日本文化・文明の成り立ちや歴史などで、素となる『水』に着目したことや、日本の国旗『日の丸』が、何故世界では少数派で、他の国では星や月が圧倒的に多いのか、それが何故日本文化を特徴付けるのかなど、“ほー!そんな視点があったのか!なるほどなぁ!”と甚く感心させられた。
因みに、砂漠の多い国や熱帯地方では、昼間は暑過ぎて“動き”も“働き”も出来ないから、太陽なんて悪魔に等しく、必然的に夕刻や夜が大切になる。逆に、日本では、“食物の実りに欠かせない陽の恵み”というわけ。

本の後半には、「マスコミ」の話が出て来て、こんな下りがある。
『・・・マスコミは、この現代社会では「第一の権力」である。大衆の意向で物事が決まる民主主義制度の社会において、大衆の意見を形成したり左右できるマスコミこそが第一の権力者なのだ。・・・』

そして、それに対峙するには、「情報の徹底した開示が必要」で、マスコミを味方に付ける事は無理でも、少なくとも引き分けに持ち込まないと、“必ず負ける”のだそうだ。
これは、この著者が、河川局長として「長良川河口堰」の強烈な反対運動(の再来)に遭い、その対策として「情報公開の徹底」を行って、“マスコミの理解”を得た経験からの見解だという。

私は、この見解には半信半疑で、この著者のように、「情報公開」を決断出来て、公開討論にも堂々と正論が披瀝出来る人物が存在しないと、到底無理だったのではないかと思う。
普通人なら、到底マスコミの矢面には立てないし、“ミスだと意識してしまった事”は、どうしても隠したくなるものだからだ。

最近話題になっている「豊洲市場移転問題」や「森友学園問題」などは、疑惑だ!疑惑だ!安倍政権のスキャンダルだ!と大騒ぎし、マスコミ(や野党議員)の中には、無理矢理、安倍政権の疑惑=失政?に結び付けようとする連中も居るようなので、これに向かって、一体誰が、どんな「情報公開」をすれば納まるのか?という“謎が、私にはまだ解けない”で居る。(苦笑)

まぁ、そんな事より、世の中(マスコミ連中)は、「学校教育レベルの低下/考える力・挑戦力の補強問題」や「戦える企業戦士(あ、旧いか!)の育成問題」や「未知へ挑戦的な研究者達への助成問題」や「核廃棄物の効果的な対処・研究助成問題」など、山積している(高度な)国政施策の方に、皆を誘導して行って欲しいものだが...やっぱ、“スキャンダル大好き”連中には無理か?



叫ぶ!Cプログラマ  「三月十二日」
『叫ぶ!Cプログラマ 藤本 裕之著 ソーテック社 2004年2月 1刷 ¥1、600+税』 (購入¥200税込み)

この本は、読み物として大変に面白かった!
喩え話も、著者の教養の広さからだろう、古典から現代マンガから、あれやこれやと引いて来てあって、なかなか興味深い。
それに冗談めいた注釈も丁寧につけてあって、面白いから全部読ませられた。(笑)
ただ、注釈は字が小さいもんで、かなり苦労しながら読まねばならないが、それも著者のユーモアなのかな?

参考になったのは、昔習って今忘れていた「?;;」という条件選択・三項演算子で、それを活かして使えば、色々便利に処理出来るってこと!(次から、しっかり使ってみよう!)

また、構造体でのメンバの置き方/並べ方で、バイト・サイズの違うchar、int、longなどを、テレコで並べるな!という警告。
これは、原始時代(?)のCPUやメモリの構造、動作などを知っていれば、とてもそんな無駄・無理をすることなど許されないからだと、暗に著者は仰る。(これは、1円/銭に笑うものは1円/銭に泣くということか)

まとめとして、“常に、何事にも、好奇心を持ちなさい!”と書いておられる。
やはり、この本の面白さは、著者のそうした“心の働き”の結果なのかも。
・・・久々に“安い買い物”をした気分♪



サイエンスジョーク  「三月八日」
『サイエンスジョーク 小谷 太郎著 亜紀書房 2013年2月 1刷 ¥1、300税込み』 (購入¥200税込み)

このところ、C/C++/C#言語関連の本ばかり買い集めていて、小説・エッセイなどは、所謂“積読”になっていて、それらを読むことが稀になっている。(図2<クリック>
今回もBOOK-OFFでC+/C++関係の本を探していたのだが、偶々、この本を見て、帰宅の途中の電車の中で読めるだろうと買ってみた。

残念ながら、この本の帯に書かれた『ジョークは、高度に論理的であればあるほど面白い。』という誘いには、易々とは乗れなかった。(苦笑)
というか、色々なジョークも、(申し訳ないが)面白くも何とも無い。
逆に、“どうだ!この話、面白いだろう!”と強要されているようで、何だか嫌味な感じがしないでもない。

でも、その背景や裏話の方が、科学的な内容なので、興味深かった。
特に、「光の速度」は、宇宙で最高速度であるが、その「速度」を“人間の手で遅くすることが出来る”という話は面白い。
超低温度のガスの中に「光パルス」を通すと、「光速」が約60Kmにまで落ちるという実験結果があるそうだ。
更に、今では光を停止させられるとか?
(それについては、詳しくは書かれていないので、別途調べてみようと思う。その時、原子力の元になるE=mcは、どうなるんだろ?そうした環境を作ってやれば、“原子崩壊エネルギーの弱小化”は出来ないものか?それで、事故炉の後処理廃炉なども楽にならないか?)

まぁ、「光」がガラス/レンズなどの媒体を使えば(遅延が生じるから)、光の進行方向を変えられるわけだから、「光の速度」を変えられるってのは“既知の話”ではあるのだが、数十Kmだとか、停止だとかになると、”へぇー!”となる。(笑)


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