[表紙頁]へ  関連記事の目次へ

[130421]
SOAR光パワーメータを買って、液晶画面を測りました

以前から、ノートPCの「液晶画面の明るさ」を、自分の感覚だけでなくて、測定器で測って、相互比較は出来ないか?と思っていたこともあって、偶々廉価なSOAR光パワーメータ1801ジャンクを、ヤフオク!で見付けたので、ポチリました。(¥1,258送料、手数料込み)
(他に、電圧や電流、抵抗値まで測れる多機能タイプ。左写真<クリック>)

当初、このパワーメータ(ジャンク)は、レーザ光のようなmWクラスの強い光しか測れないのではないか?との不安もあり、やや“及び腰気分”でした。(苦笑)
でも、“案ずるより生むが易し”で、何と!mWからμW(=10-6W)、nW(=10-9W)までAutoで測れます。(ただし、nW辺りになると、測り方が難しく、値はバラついてかなり怪しいけど)

ただ、こうした測定器による値は、「騒音測定」でも経験しましたが、“一体、何が測れているのだろう?”と疑問になるほど、人間の感覚とは掛け離れた数値しか得られないので、まぁ、見るとしても、相対値だけでしょうね。それに、こうした光パワーメータは元々レーザ光の強度測定用なので、厳しく言えば、通常の「発散光」などに、いい加減な使い方をしては、バチが当たるんでしょうけどねぇ。

結果、暗くなったThinkPadの液晶画面(9箇所の平均値)は、およそ1μW、現用のVY20Mでは約2μWである!と出ました。w(^^;w
因みに、(眼を傷めるという市販の)レーザポインタ光で約2mW、60W相当の球状蛍光灯の表面光で約0.5mW=500μW。また、白色LEDライトBig5の光で約0.1mW。・・・ 新品の液晶バックライト用CCFTの管面で最大0.7mWでした。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
パワーメータの受光部&出力部
このジャンクは、説明には“動作確認せず”とあったのですが、どうも動きそうな雰囲気だったので入札しましたが、やはり動きました!

電源は単3型4本で、ACアダプタも使えそう。(が、後で調べたら、-6Vが必要。つまり、芯棒側がマイナスでした。ゲゲッ!)

押しボタン「W」を押せば、「INPUT」側で光パワーが測れるようです。
また、この「INPUT」に蓋をすれば、「調整ツマミ」で“ゼロ点調整”が出来て、0.0nWになります。(左写真クリック)
左側にある「ファンクション・スイッチ」を、LEDに切り替えると、「OUTOPUT」側から赤色光が出ますが、ギラギラした感じがあるので、レーザ光か?(今は不要なので、深くは詮索せず)

測定方法
“画面の明るさ”を調べるために、各マシン共通で、Microsoftの「ペイント」の白画面を、利用しました。勿論、“画面の輝度”は、“最大”にしておきます。
これで、画面の9箇所(左写真クリック)に、測定器の受光窓を密着させて測りました。(左写真) 通常のは、周りを暗くして測るのが正しい測定法でしょうが、今の場合、実用的な状態での比較なので、そんな難しいことはイイカラ、イイカラ!(笑)

受光部をちょっと動かすだけで、数十nWの振れがあるので、その内の大体の中央値を取りますが、これは、液晶パネルのドットやマスク群の配置が関係する光量バラツキのせい。

通常よくやる、“同じ箇所を何回も測って数値化する”ってことはしていません。
少し動かしては、振れ幅をみながらそのおよそ中央値を決める方法にしているので、それが、“多数回測定の平均値”を取るのと同じになるわけでして。
それに、それほどシビアに測らなくても、最後には全体の平均値で出すから、およその値で十分だと考えてます。
まぁ、問題は、ちょっと動かしてみて、どれだけ値がバラツクかってことなんですが、それでおよその「数値の精度」が分かります。

結果
測定値を表にしたものが、左図。(誤差を、±数十nWとみました)

当初、液晶画面からの「光パワー」そのものが数十nW辺りだと、“誤差の範囲”なので、拙いがなぁ!と思っていましたが、1μW前後だったので、安心!この桁くらいなら、信用出来そうです。
でも、こんなに小さい値だと、「面内の輝度バラツキ」は上手く測れないかな?多分、「INPUT」窓のもっと広い測定器を使わないとだめかもしれません。

今、確かめたいと思った3機種の明るさは、目視では結構な差がある感じなのですが、測定値は約2倍の違いで、あまり大きな開きは無い結果になりました。ふむ!(左写真クリック)

でも、実際の目視では、「全体の明るさ≒眼に入ってくる光量」は「画面の面積」で効いて来るので、画面が大きいほど“眼の疲れ”などは、増えると思いますね。
「見易さ」や「眼精疲労」などは、「光パワー」だけで話を終われないのが、辛いところ。

でも、今回の測定で分かったのは、「光パワー(スポットで)」が2μWもあれば画面は十分明るいけど、1μWに落ちればやや暗くて使い難くなるみたい。(これで、廃棄すべきジャンク機種の選定基準が一つ確定?したわけです。笑)

改造は中止
ところで、これのACアダプタに手持ちのものが使えないか確かめようとしたのですが、...電源が入らず!へっ?

外部電源を使って極性を調べたら、オヤマァ!芯棒がマイナス型でした。(通常はプラスなのに!)orz
改造が出来ないものかと、中を開けてみました。(左写真<クリック> 数本、線群の半田付けを外してます)

・・・ 残念ながら、電源線のマイナス側は、多層基板の層間を走っているので、これらを切り張りするのは、結構手間が掛かりそう!(左写真)
それに、作業中に光センサへの細いリード群を切ったりしても拙いので、ちょっと考えた上で、改造を諦めることにしました。(これだけ潔い!のは、自分でも珍しいのですが。苦笑)
まぁ、使用頻度から考えると、無理にACアダプタを使わなくても、単3電池で十分でしょう!

[表紙頁]へ  関連記事の目次へ