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[二〇一七年八月二十六日]

16V ACアダプタを、18V(18.7V)に改造した

「16V ACアダプタ」(図2<クリック>)の中の抵抗値を変えて、出力電圧を18.7Vにまでアップさせた。(図1)
しめしめと買って来た特価品、使えなければ価値も無し、活かして使おう、改造だ!
この電圧アップで、19V〜20Vで動作するノートPC(群)も働かせられるようになった。

出力電圧を上げる為に、4.3KΩのチップ抵抗が必要だったが、今までにジャンク基板から取り外してストックしてあるものの中から、2個の「標準値チップ抵抗」を並列にして構成/合成した。
(並列抵抗値の計算は、筆算でも出来ないことはないが、やはり電卓の方が楽だ!笑)

実は、このACアダプタ、電流容量が大きいので、DELL D420DELL D430の2台同時に電力供給が出来ないかと思ったのが、発想の原点。
この改造で、電圧の方は何とか対応出来そうだが、次に、用意しなければならないのは、二系統の“DELLマシン用特殊DCプラグ&ケーブル”だ。・・・特殊プラグの方は、何とか手に入りそう。
 
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改造の手掛かり

このACアダプタは、4箇所のゴム足を外して、ビスを抜き出せば、比較的容易に分解出来る。
(内部のアルミ・カバーを外す際は、一箇所、半田付けを外さないといけないが)

内部を繁々と眺めると、ジャンパを飛ばしている箇所などもあり、どうやら、この基板は“単層”らしいので、回路の読み取りは楽かもしれない。

一番初めに確認したのは、ICの「品番/品名」だ。
背中の汚れを擦り落としてから、白絵の具を溶いて擦り付け、それを直ぐ拭い取るという方法で、掘り込まれている「品番」の文字を浮き上がらせた。(図3)
読めた「品番」は「M103A1」だが、これをネットで検索すると、“戦車M103A”ばかりが上がって来る。(苦笑)
そこで、“m103a1 alldatasheet”で検索すると、このICが、「DUAL OPERATIONAL AMPLIFIER AND VOLTAGE REFERENCE」であることが分かった。

他のCYStech社資料を参考にさせて貰うと、電圧制御は“OPAMP 2”の方で行っているらしく、端子6がその電圧設定に関わっているようだ。(図4<クリック>
因みに、“OPAMP 1”の方は、電流制御用として既定・設定されているみたい。

出力電圧の調整

(端子6-3,8間の)4.7KΩのチップ抵抗と並列に可変抵抗器(250KΩ)を接続して、抵抗値を変えて/下げて電圧を変化させてみた。(図5)
(並列)抵抗値を下げると電圧は上がるが、20Vまでは上げられず、19V前後が上限のようだ。
その時の可変抵抗器の値は、およそ30KΩだったが、並列抵抗値は4.25KΩとなるはず。

この可変抵抗器の代わりに、小型の半固定抵抗を付加出来れば、話は簡単なのだが、残念だが“隙間/空間”が無い。
手持ちの(中古)チップ抵抗(4.7KΩ+100KΩ)2個を組み合わせて、それに近い値を構成してみた。(図6<クリック>
これで、出力電圧が、18.7Vになった!
(16Vでは駄目だった)DELL D420DELL D430に供給したら、ちゃんと電源が入り動作することを確認した。

試しに、100KΩの代わりに47KΩを使ったら、カットオフ状態になったようで、出力電圧が出なくなった。
なので、今は、100KΩにしておく。

本来なら、この電圧変更(CV)に併せて、電流制限(CC)の方も“設定”を変えなければいけないのかもしれない。
そちらの調整には、基板上に載っている半固定抵抗が効くような気がするが、“電流制限の設定”は、実際に使い始めてからにしようと思う。


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