導育甘言集 2014.04   表紙頁]へ   我楽多苑 別亭 (真面目な愚痴)]へ

歴史ははねじまげられない [0428]
『歴史はねじまげられない 上坂 冬子著 講談社 1997年2月 2刷 \1,500+税』 (購入\108税込み)
この著者は、単なる韓国贔屓の批評家かな?と思ったのだが、そうではなくて、真面目な取材活動や発表活動などを元に、是々非々で論じておられるようだ。
主として、韓国系の歴史問題(例の戦地売春婦−従軍慰安婦 問題)に対する、これまでの日本政府関係者の不真面目な態度を、厳しく批判されている。
この本では、俗に云われている“韓国人従軍慰安婦 ”というものは、実は存在せず、居たのは“日本人従軍慰安婦 ”だったということらしい。
(確かに、別の本でも、当時の朝鮮人達は、日本に憧れ、出来れば、日本人になりたがっていたそうだし、“創氏改名”なども、その現われだったと読んだ事があるから、もし「従軍のための徴用 」があったとしたら、“日本人扱い”のはずだろう。でも、実際には、そんな「徴用」は無かったが、そちらは、追求されていない)
だが、現時点で、そうした指摘をしても、反日一色の今の韓国では、むしろ火に油を注ぐようなものかもしれない。(苦笑)

それと、私自身は詳細に見たことはないのだが、平成八年からすべての中学校の社会科教科書には、存在しなかったはずの従軍慰安婦“じゅうぐんいあんふ”というルビ付き)の記述がある|あったそうだ!
従軍」という限り、それなりのちゃんとした「軍の給与体系」や「給与明細発行履歴」などがあったはずだし、それが無いということは、そんな事実は無かったということなのに、よくまぁ!そんな嘘の記述が出来たものだ。
今(平成二十六年現在)の社会科教科書では、どうなっているのか?今まで、あまり関心が無かったのだが、機会があれば調べて見たい。

政治家斬り捨て御免(2) [0425]
『平成政治家斬り捨て御免 谷沢 永一著 PHP研究所』 承前
知識人(この場合、谷沢氏)による政治家批評・批判は、どうしても“摘み食い的”になっているので、読んでいても、“この逸話を取り上げるだけでいいのかな?”と、物足りなく感じる。
政治家にも実現したい「各自の理想」があるはずだが、それが実際にはどれだけ実現出来たのか?といった「最終的な評価」までは書かれていないので、結局「政治家として価値」がよく見えないきらいがある。
例えば、故田中角栄氏は、(最後には米国の陰謀によって、政治生命を絶たれてしまうのだが、)彼が活躍していた間に「政治家として為した仕事と成果」は、どの程度のレベルと評価出来るのか?まで書かれるべきだと思うが。
私としては、各時代で、その時“優れた政治家”だったのか、“下らない政治家”だったのかといった基準や評価の仕方を知りたい。
...というのは、今の“(無駄に沢山居る)国会議員達の質の低下”が、大変気に掛かるからだ。
民主党議員などが、日本国の代議員としての知恵も実力も無いのに、やたら国会を掻き乱して悦に入っている様子が、どうも、“政治を(無価値な)エンターテインメント化している”ようにしか見えないのだ。
出来れば、そうした「劣等種」は早く間引きたいと思うのだが、どうやれば上手く評価出来て、間引けるのかを知りたい!
(私は、法案のひとつやふたつ出せない(立法府の)国会議員は、その資格が無いと思っていたのだが、先日、民主党が、下らないエンタメ法案−xxxを、集団で出そうとしているのをみて、ゲゲッ!となってしまった。そうした「議員立法の質」も問題だなぁ。苦笑)

政治家斬り捨て御免 [0422]
『平成政治家斬り捨て御免 谷沢 永一著 PHP研究所 1994年7月 1刷 \1,500税込み』 (購入\108税込み...いよいよ、税率8%の本が混じり始めた
この著者は、平成六年時点で、“どの政治家も、十年先、二十年先の日本の青写真があるはずだ”と書かれている。
だが、私達一般人は、平成二十六年時点から振り返って見ると、本当にそうだったのかなぁ?と疑ってしまう。
もし、本当に彼らがそんなことを考えていたのなら、彼らは、私達日本人全体が一体何をベースにして、どちらの方向に動いて行くのか?を的確に掴んでいるのか?と、“二重の疑い”を持ってしまった。
というのは、昨今の二人の元首相−細川護熙氏、小泉純一郎氏が、(何を今更の)「脱原発」という“政治テーマ”で、終わった政治生命を復活させようと思っているらしいからだ。
彼らは、一般庶民がなぜそうしたこと(原発を理由もなく嫌う)に傾倒するかを考えず、単純にそれに便乗し、更に扇動しようとしている...つまりは、庶民が無為に流される方向に、同じように巧く流されようとしているだけのように見える。
政治家にとって、将来の日本の人口問題「少子化対策」が、重大な政治問題のはずなのに、そんな面倒な話は避けて通るわけだ。
子供達には危険だと叫ぶ「原発の放射能」が、実際に「少子化」にどの程度影響するか?逆に「脱原発」によって、“どれ程、日本の経済力が落ちて少子化を促進するか”とかいったことすら考えずに、叫んでいるわけだから、「ご都合主義的政治」ってなわけ!...とても、十年、二十年先を考えているとは思えない!

ベトナム南ものがたり [0419]
『越ベトナム南ものがたり 1990-1991 粟村 良一著 共同通信社 1992年4月 1刷 \1,400税込み』 (購入\105税込み)
この本の評価は、常識的には良の部類かもしれない。
でも、沢山の事実が、脈絡無しにばらばらと並べられていて寄木細工風の情景しか見えなくて、私には印象に残るものが少なく、あまり面白くなかった。
(つまり、著者は、“自分の思い”を読者に向かって語ろうという気が無い教科書的な描き方ってわけ)
沢木耕太郎氏の「深夜特急」レベルを期待していたのだが、感情の流れ、思考の流れが無い散漫さを感じた)


ただ、その中で印象に残ったのは、怖ろしさで震えながら(敵である)米兵を銃で撃ち殺した女性の話で、後になっても辛い思い出だそうだが、私が感じたのは、そうした女性はやはり強いなぁと思う。
こんな女性達は、(他人に作って貰った「日本国憲法」や「憲法9条」を、お守りのごとくに抱えて、)平和だ!平和だ!と叫ぶだけの日本の女性達と比べて、どれ程強いことか!

私の予想・不安は、将来の大半の大和撫子達が、(移民拡大政策によって)どんどん日本へ流れ込んで来るこうしたアジアの気力・精神力の強い女性達や、自立心の強い欧米の賢い女性達の間に埋まってしまい、次第に“絶滅危惧種化する ”だろうってこと。
勿論、日本男性陣は、この頃には中性化するか、消え去っているはず。

現在は、まだ其処まで行ってないが、彼女達の多くは、優しいが弱いだけの“日本人男性”(ついでに、“子供”にも!)興味を無くして、只管、自己実現(?社会進出、消費生活)に走るだけになっているし、「結婚」や「家庭」には、あまり興味を持たなくなっている。 ... 結果として、日本は、今後ますます少子化が進むわけだ。(国の少子化対策は、むしろ、少子化促進処置、そのものだ!)
それを少しでも食い止めるとしたら、これからでも子供達、特に男児を強く育てること、出来れば早くから賢く育てたいが、やはり、凡人の私に出来るのは、「教育環境の改善」を考え、実行してくれる政治家達や実活動(佐賀県武雄市)に注目し、応援することくらいかなぁ。

蚊帳の外 [0416]
『日本人はアジアの蚊帳の外 邱 永漢著 PHP研究所 1994年5月 1刷 \1,400税込み』 (購入\105税込み)
どうも、書かれている内容は「お説、ご尤も!」なのだが、この著者は、“ワシは高等教育を受け、それを生かしてお金をバリバリ稼いだ実力派知識人だぜ!(あんた達日本人の殆どはxxだから、)よく話を聞いといた方がいいな!”ってな感じの“日本・日本人批評・批判”らしいのだが、読んでいて何だか、むずむず・ムカムカ!
当初、「アジアの蚊帳」って、東南アジアなどを「全部含んだ蚊帳」かと思ったのだが、(知りたかった)アジア各国の民族感情や民族性・経済性の分析ではなくて、むしろ、シナ|中国と台湾との“お金儲け”を中心にしたノウハウ話ばかり。
私としては、現状のアジアにおけるシナ|中国の領土拡張(?帝国主義的な)戦略に対抗するための“アジアの連携”の可能性を知りたいと思って買ってみたのだが、...
(残念!私の読み違い!...この著者の古書はよく見掛けるのだが、まぁ20年も前の話だから、今時は通用しないかもしれないしな)

お子さま大学生たち [0413]
『恐るべきお子さま大学生たち 崩壊するアメリカの大学 ピーター・サックス著 後藤 将之訳 草思社 2000年5月 2刷 \1,600+税』 (購入\105税込み)
ここにも、居眠りしたり、隣同士でおしゃべりしたり、授業中にお化粧をしたりする大学生達の姿が出て来る。 ・・・あぁ、(14年前の)アメリカでも...やはりなぁ!と嘆息する(喜ぶ?!) ...だけでは、意味が無いと思う。
以前、何方(どなた)だったかは失念したが、「そうした現象を、“崩壊”などと云うべきではない!」と仰っていたが、私もその通りだと思った。
変わって来たのは、“大学生達”や“授業の受け方”の方であって、教師達や外野連の方が変われないから、「とても付いて行けない!崩壊だ!」と思い込むだけではないのかな?
幸い、この著者は、そうした変化に対応?順応!して、ご自分の授業のやり方を(いやいやだが、)180度変えてみると、上手く行きそうだとの感触を得たそうだ。
ただ、そうした変化の根底には、やはり、豊かさで便利になった分だけ“怠慢が増大”して、学生達の基本実力(知性や感性など)がどんどん落ちて来ていることは否めないようだ。
だから、そうした変化に合わせて行くこともひとつの方法だろうが、逆に、教育の意味をもう少し深く考え直して、『教育とは、知識の連結・統合、分解・再組み立ての自主努力を促すこと』だとして、(便利さに溺れていない)低学年・低年齢から始めて、しっかり「基本を叩き込む訓練」を施すべきではないかと思う。
(私は、今まで幼少の孫達には、「単に、多種多様な経験をさせる」だけで我慢すべきだ!と思っていたが、むしろ、今は「限られたことに集中する訓練」も必要ではないか?と思い始めている)

風の陣 [0410]
『風の陣 【立志篇】 高橋 克彦著 PHP研究所 1995年12月 1刷 \1,600税込み』 (購入\108税込み)
久しぶりに、「強く賢い人物と優れた支援者達」の話を読んで、普段にない爽快さを感じた!
「平城京」があった昔の、陸奥の国(奥羽地方)の蝦夷人の心に秘めた目的、都での立身出世、都での政変の話。
この時代、奥羽地方には黄金が産出しており、それを都へ(政治的に)献上することによって、この地方の“過剰な搾取”を免れていたらしいのだが、それが黄金の独り占めを狙う中央(都)の野心家によって、何時かは崩される恐れがあったという。
その中で、主人公・丸子嶋足が仲間の蝦夷人たちの助けや情報を得ながら、都で高位にまで登って行く様子が描かれている。
やがては、奥羽地方へ「陸奥守」として赴任し、蝦夷人保護に動こうとの狙いだったようだ。
この話は、征夷大将軍・坂上田村麻呂の父、坂上苅田麻呂の時代なのだそうだが、これを読んで、更にその後の田村麻呂と蝦夷人との関係についても、もっと知りたくなってしまった。

尖閣諸島売ります [0407]
『尖閣諸島売ります 栗原 弘行著 廣済堂出版 2012年10月 1刷 \1,200+税』 (購入\105税込み)
この著者は、最後に国に売り渡すまで、尖閣諸島の地権者家族として、(大任を)背負って来られた方で、そのために国やマスコミの大騒ぎに翻弄され続けて来られたそうだ。
尖閣諸島を東京都に売ろうとお考えになる前には、東京都の「離島管理能力」までも調査・検討されていた由で、(無責任な外野以上に)問題を真剣に考えて居られたご様子。
それにしても、政権の優柔不断さや国の関係者の傲慢さが、(はっきりは書かれていなくても、)著者の悔しさとして仄かに伝わって来る。
やはり、政府のみならず、私達日本人の物事のきちんとした処置に対する気後れ不真面目さ、検討すると称して逃げ廻る卑怯さが、結局は、物事を悪い方へと追いやるようだ。

最近のシナ|中国の工作公船、尖閣諸島海域への侵犯・侵攻に対して、まだ明快な対抗処置が打てないで、ずるずるそのままになっているのも、私などは甚だ悔しい思いをしている。
これは、今の安倍内閣・政府の怠慢・弱さというより、国会の与野党やマスコミ、ひいては、民主党、公明党、共産党、社民党やその応援団達の"負け犬根性”のせいだろうと思う。(何でも彼でも反対しておけば「安全」で「正義」だと勘違い)
外国からの攻撃にさえ、後ろに身を隠しながら味方(日本政府)への“吠え”や“噛み付き”でしか応対出来ないのだから、浅ましい限りだ!
(絞りに絞った「集団的自衛権」ですら、逃げ廻る公明党の幹部達、おまけに自民党の陣笠連中の意気地の無さで揉め続けて、私達一般人として甚だ歯痒い!準備無しで、どうやって尖閣諸島を守ろうと云うのかな?もし占拠されてしまっても、そんなのは自分達の責任ではない!...って逃げ廻るだろうな!)

ドットコム仕事術 [0404]
『ドットコム仕事術 大前 研一著 小学館 2003年9月 3刷 \1,300+税』  承前
更に読み進むと、“同感”と“そうだったか!=納得”出来る話が出て来た。

批判するより解決策を提案せよ」 ・・・ 最近特に強く思うのは、日本の幾つかの新聞論評のいい加減さ、無責任さだ。
特に、朝日新聞毎日新聞、それにN.Y.タイムズの日本関連記事に見られる、日本政府、安倍内閣に対する批評・批判は、どれも日本国の世界平和貢献への努力に関して、非建設的で、退歩|退行的なこと。
常に「他人や他国から、このように見られるから良くないことだ!」だとか、「とにかく、言わない方がいい!」とかしか書いていないし、前向きで建設的な意見が、殆ど見られないことだ。

一見正論か?と「勘違いさせる手」に、“もっと時間を掛けて、慎重に検討しなければいけない! ”という慎重論風だが、結局何もしない主義的)批判手法がある。
つまり、(自分達の責任なのだが、それを問われたくないので、)...議論が尽くせていない、国民の理解が得られ難い ...とか、ずるずる事前作業を引き伸ばし、何時までも、纏まらない状態にしておこう!という、大変ずる賢い手法なわけだ。
(政権与党の公明党などは、巧みにこの手を使う。大阪の都構想の話も、それらしいが)

ホエールウォッチングの商業化」(数兆円規模の市場) ・・・ この著者は、既に、世界の潮流はその方向だし、ホエール(鯨)を観光資源として重視すべしと提案されているが、(私も)日本もそうした流れを読んで、捕鯨の在り方を切り替えて行くべきだろうと思う。
先日、国際司法裁判所(ICJ)が、日本の調査捕鯨禁止の裁定を出したようだ msn産経ニュース 2014年4月1日)が、もう、日本としても調査捕鯨の中止は、(悔しいが)受け入れざるを得ないだろう。
それに対する提案だが、“捕鯨を生業や材料としている地域や人達”は、食用としての捕鯨は諦めて、「伝統漁法」なども(例えば、老舗旅館を外人宿として成功させた例のように)、観光事業の形に代えられないか?「観光資源ビジネス」に切り替えて、早急に立ち上げるよう動いてはどうか?...何なら、捕鯨反対派の豪州などに、観光事業での“タイアップ”や“バックアップ”などを要求しても良いと思うが。
現地(捕鯨に係わった方達)の“死活問題”だとしたら、若い人達、自らの積極的な打開策で、もう古物の自民議員たちの“引き摺り案”や“税金による援助”などを当てにせず、新しい工夫や努力を期待したい!

ドットコム仕事術 [0401]
『ドットコム仕事術 大前 研一著 小学館 2003年9月 3刷 \1,300+税』 (購入\105税込み)
この著者の種々のご指摘には、常に啓発されるものがある。そして、最近では同感に思うことも多くなった。(ということは、多読による学習効果で、私自身の知識レベルが上がって来たせいかな?喜)

で、同感(そうだ!そうだ!)と思ったことを二、三項上げてみると、
自分の出番に備えよう」 ・・・ 自分が、もし社長だったら、どうやって財務状態を改善したり、市場拡大を図ろうか?などという課題を、常々考えておくことは、“自己訓練”に大変有意義だと思う。 ...確かに、“物事をより広い見方から見直すというメリット”があるから、面倒だけれど、有効だろうな!
強固なメンタル・ブロックを外せ」 ・・・ 私達日本人の多くは、堅牢なメンタルブロックを持っているのが分かるが、これは子供の頃から親や先生のいいなりに育てられ、与えられた答えを記憶するだけの受験勉強しかして来なかったからだろう。
そのため、自分で自身のスケールを小さくしてしまい、挙句に貧弱な発想に甘んじてしまうと指摘されているが、確かにそうだ!
孫達を遊ばせていて、そう思うことが多い。大人が付いていれば、それ程危険ではない場所でも、「入るな!」と柵がしてあるのだ。
だから、やがては、自分からは、決して枠からはみ出そうとはしなくなってしまう。
...では、こうした日本社会の改善策は?...ここからは、著者の提言とは外れるが、
こうなってしまっている日本のサラリーマン達には悪いが、もう彼らは放っておくしかない!
むしろ、日本の社会全体の改良、改善を考えないといけないと思う。
それは、乳幼児の段階からの養育・教育を施す環境作りの方に視点を移すことだ。
...しかし、一般論では、意味が無いし、この著者にお願いするとしたら、この著者に何処かの「教育長」、あるいは「教育委員達」にでもなって頂かないと無理だろうなぁと、嘆息中。

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