[表紙頁]へ  副目次へ 我楽多苑 別亭]へ
物事集 二〇一九年五月版



アーサー王伝説紀行   「五月二十三日」

『アーサー王伝説紀行 加藤 恭子著 中公新書 2004年6月 8版 ¥660+税』 (新刊購入 ¥108税込み)

古代(イングランドではなく)ブリトンの“アーサー王円卓の騎士”について、昔からロマンを感じていて、機会があれば正体を知りたいと思っていたのだが、偶々、この本を見付け読んでみた。
しかし、読めば読むほど、その存在は、著者の言うように、実体は昔に遡るほど“霧の中”に沈んで行くようだ。
逆に、後世になるほど、(創作性によって)その鮮やかさが際立って来たものらしい。
結局、実体は定かではなくて、“民族の想い”が創り出した微かな偶像(群)を、後世の小説家(達)が具体化した人物(達)に纏め上げたもののようだ。
...なーんだ。虚像だったのか!
まぁ、「創られた英雄」だったわけで、かなり残念が思いがしたが、どうやら“欧州の古代伝説”とはこんなものらしい。
そして様々な話も、その殆どは“小説的な内容”であり、「創作物」のつもりで読めばそれなりに面白いのだろう。

だが、私が望んでいたのは“実歴史の実証的内容”なので、この「対象」は外れ!で、“夢破れた!”ってわけだ。
もう、そちらの方の“(興味半分の)追っ掛け”は、諦めよう。
むしろ、日本の古代史や伝説の方が面白そうなので、こちらの方には注意しておこうと思う。



大祓詞+天御中主神祝詞 合奏  「四月十七日」

「神道」関連で、「YouTube」を漁っていて、小野 善一郎氏の『大祓詞 奏上』を拝見・拝聴して、「祝詞」とはこんな読み方をするのか!と甚く感心。暫く、拝聴していた。
が、先に拝聴していた西炎氏の軽快な『天御中主神祝詞入り音楽』が耳に残っていたので、これを一緒に合奏させ(BGM風に流せ)れば、より爽快なのではないかと思った。

やってみると、なかなかいい感じ!
...ただ、『音楽』の方の音量は、かなり絞らないといけないようだが。

「祝詞」と言えば、元々“罪”を祓い清める為に神々に祈る言葉だそうだが、“神社の清々(すがすが)しさ”のイメージを伴うし、その文言もおよその意味が分かるので、聞いていて爽やか!
他方、仏壇前での「念仏」の方は、つい、“葬式”などを思ってしまうし、仏様という縁遠い存在を考えねばならないので、“鬱陶しさ”を感じるのだが。
しかし、いずれにしても、ちょっと“年寄り臭い(?)”かもなぁ、と苦笑。気分転換に、若々しいホリエモンの話」などを見る。



空海『三教指帰』  「四月十三日」

『空海『三教指帰(さんごうしいき)』 加藤 純隆、加藤 精一訳 角川ソフィア文庫 平成29年12月 17刷 ¥720+税』 (新刊購入 ¥778税込み)

(私が老齢になってからだが、)空海・弘法大師が好きで、尊敬する人物になった。
それは、現世で自分の“幸せを追い求め、努力する”という考えをお持ちだからだ。
仏教を始めとして、宗教というものはすべて、仏や神に救いを求め、来世での幸せを期待して祈るだけであって、結局は、他力本願(字義が表わす意味での他力)でしかない。
そんなのは、一種の泣き言にしか過ぎないと、私は思うわけだ。

だが、空海師は、現世での極楽を“自助努力”によって得るように努めよと諭されている、のだと思う。
私も、左程強い人間ではないけれど、少しだけ余分に我慢をする、少しだけ余分に無理をする、少しだけ余分に高望みをする、それによって今(の生活)を満足することを心掛けることで、“自助”が出来るのではないかと思うようになった。
この本は、空海師が若い頃の書いたといわれるもので、儒教、道教、仏教の教え/考え方を、亀毛先生、虚亡隠士、仮名乞児のそれぞれの主張として解説している。

実は、この本を、始めからなぞるように読み始めたら、何か違和感があったので、飛ばして後ろの解説などから読んでみたら、それが氷解した。
やはり、先に全体を俯瞰した上で、細部に入って行くべきだなぁと思う。
それにしても、「口語訳」よりも、(意味は分かり難いが)「原文」の訓み下し文の方が、“有り難〜い”感じがする。



TFT化PC110 動画 英語版  「四月九日」

久々に、準動画(静止画を繋いだ)を作って「YouTube」にアップロードした。それも(巧みではない)英文で、だが。
まぁ、“筋書き”が出来れば、左程面倒な作業でもなかった。(図1、動画1.wmv<クリック>
むしろ、(苦悩しながらも、)楽しく作業が出来た。(笑)

作業中に、幾度も使わせてもらったのは、Google翻訳で、これはなかなか良く出来ているように思う。
日本文の方を書き換えると、直ぐに、翻訳文を示してくれるので、“in”や“on”や“at”などを代えてみて、しっくりした文章にすることも容易だ。
英文がヘンな時には、やはり、日本文の方が可笑しいことが多い。

YouTube」で再生してみて、画面が、他の動画に比べて、やたら縦長なのに気が付いた。
そうか!「4:3」にしたからだ!
他の動画は殆ど、(今時の流行で)「16:9」になっている。
どちらがベターかを考えてみたが、やっぱ、支障が出て来ない限り当苑で使い続けている「4:3」のままで行こうと思う。
というのは、「原画」は常用しているデジタル・カメラの画像・映像なので、おいそれと替えるのが難しいからでもある。

皇室の伝統『皇位継承は男系男子』も然ることながら、何事も『旧き伝統』は大事にしなければ!:-) w^-^



『神事と神道、他』  「四月五日」

『神事と神道の秘密 火田 博文著 彩図社 2019年5月 1刷 ¥648+税』 (新刊購入 ¥700税込み)
『神道とはなにか 安蘇谷 正彦著 ぺりかん社 2004年7月 7刷 ¥1,900+税』 (新刊購入 ¥200税込み)

恥ずかしながら、私は、「令和」になるまで、(「神事」はともかくとして)「神道」についてあまり確かな考え方を持っているわけではないことに気が付いた。
なので、子供達に仏教や外国の宗教との違いなどを説明しようとしても、単に現象面についてだけしか言えないので、大変もどかしい。

これらの本に拠ると、「神事」とは、“具体的な対象”(例えば一神教の神)に向かって、というより、「自然の万物、特に穀物類に対する感謝誓い祓いの祈り」なのだそうだ。
そして、「神道」とは、「神事」が自然体で行える“日本人特有の宗教観”だという。
ならば、正月の初詣や七五三参りなどは、それか?

少し分かったような気もしたが、どうも、実体が“薄く広くの感じ”があって、短い文言で、簡単に説明出来るようなものでもないらしい。
ただ、一つ言えそうなのは、“助けを乞う祈りではない”ってことのようだ。つまりは、“プラス思考”ということだろう。
一般の宗教の殆どが、飢餓などの苦しみから“救われたい/助けて欲しい”と念じる/祈るのが普通のようで、謂わば、“他力本願”でしかない。
(もしかしたら、“餓え”が、宗教を求めたのではないか?と思い至ったのだが)

昔から、常に豊穣な穀物類の収穫があれば、“助けてください!”などと祈らなくても、“感謝!”だけで、済んだのではないかな。
通常は、“昨年は、(豊かな実りを)有り難うございました!今年も、(実りの)良い年でありますように!”という意味のことを祈るだけだ。
まぁ、日本の神社の神様は、現実的な助けが得られるほど、色濃い/力強い存在でも無さそうなのが、別の理由かもしれないが。

神事で特徴的なことは、必ず「稲穂」や「お米」、「お酒」が用いられることで、やはり、“日本人の稲作”にまつわる喜びと願いがその根源にあるようだ。
昨今では、日本人の“米飯離れ”が甚だしい。が、これは何処かで留まって欲しいものだ。
進み過ぎれば、やがては、「神事」や「神道」も途絶えてしまうのではないか。
そして、日本人種も消滅する危険性も?(ぬ、縁起でもない!)



『日本国旗 掲揚』  「五月一日」

生まれて以来初めて(自慢?)、自分で用意した『日本国旗』を自宅に揚げた。(図1)

子供の頃、実家では一時期、祝祭日に「国旗」を掲揚していたし、若い頃、ボランティア野外活動などで「国旗」を自分の手で揚げたことが幾度もある。
しかし、何時の間にか、身の周りで見掛けることが少なくなり、偶に官公庁などでしか掲揚された「国旗」を見なくなってから、久しい。
これまで、私自身も、殆ど関心が無くなってしまっていたが、最近、ネット番組で近現代の歴史を見たり、そうした関係の書籍を買って読むことが多くなるにつけ、やはり、自分達は「日本国民」であり、個人自らが身を持ってそのことを示すには「国旗掲揚」もその一つだ!と思うようになった。

思いが募って来た原因・理由は、幾つもある。
 #世界には、“民族”や“国民”が違うと、果てしなくいがみ合い続けている地域や国がある。(世界人類・民族は皆同じ、ではない!)
 #日本の教科書に「近隣諸国条項」とかいう(不快な)制約もあって、子供達に不正な日本歴史が教えられている。
 #外国人が、“我は日本国民だ!”との宣言・誓約無しに日本国籍が取れるのには、違和感がある。(法整備を求めたい!)
 #(短くても千年のインフラがある)日本国は、容易に外国人就労者が入り込める“国柄”でもあり、“人柄”の明確な線引きは重要だ。
 #特に、愛国!と強調しなくても、世界を鑑みて、素直に“同じ国民は互いに尊敬し助け合うべし”と考えることは、必要で大切なことだ。
 #日本国は、天皇家を中心に国民皆が纏まって来たし、これからもそれを続けなければいけない。(貴重なY遺伝子の継承!)

今般は、『天皇家』の御代替わりもあるので、これを好機に、『昭和天皇御誕生日』(平成三十一年四月二十九日/4月29日)、『今上天皇御譲位日』(四月三十日/4月30日)、『新天皇御即位日』(令和元年五月一日/5月1日)には、用意した『日本国旗』を掲揚することにした。
(「建国記念日(二月十一日/2月11日)」や「日本国を誇りたい旗日」には掲揚するが、近年やたら増やされた休日には、掲げないつもり)


[表紙頁]へ  副目次へ