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物事集 令和八年一月版


『「強い円」はどこへ行ったのか』  読む 「令和八年一月七日 (2026/01/07)」 

「強い円」はどこへ行ったのか』 唐鎌 大輔著 2022年9月 1刷 日経BP|日本経済新聞出版 ¥900+税 (購入:¥220税込み)(←写真1

最近、“円安は、悪いことではない!”との風評があるが、本当にそうなんだろうか?と言う疑問が拭えない。
多分、それぞれの立場(特に、お金持ち度/裕福度)によって、見方が違って来るのだろうが、(低所得側の)多数派の一般国民/一般生活者/一般消費者にとっては、どうも、“本当は良くないのではないか”と思えて仕方がない。
...だって、日本は天然資源の無い国だから、諸物は輸入に頼らざるを得ず、円安だと“辛い”筈だから!

この本では、“円安は、決して良いことではない!”と、現在の日本経済、金融の面から、説いている。
只、色々な要素が絡んでいるから、何をどうすれば全体が良くなるか迄は言及されていないが、結局は“為政者”に、日本(経済)に相応しい政策の実行を期待している風である。

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...この著者が指摘するように「貯蓄から投資へ」の掛け声は、日本の一般国民にとっては危険過ぎる罠・誘惑だと思う。(←写真2
また、「一般国民の現金の預貯金は、単に休眠している金ではない」と言うのも、やはり、その通りだと思う。

...もし、金融機関の資金運用が巧みで収益率が高ければ、“預貯金の利率”も高くなるはずだし(例えば、5%以上)、その「預貯金」も“一種の投資”と見れば、それの収益が十分なら、何も、庶民素人自らが危険な金融・株式投資等の“賭け”に、現を抜かす必要は無いのではないかな。

...それに、昨今の日本人が、全体的に(生産的に)あまり働かなくなって来ているのも、“円安の一因”ではないかと思う。
一方、(生産性が低い?)職場の増加やそこで働く女性達の増加が、日本の造物力・生産力を落としているようにも思う。(何でも平等に!と言うのは、実は“不平等の極み”なのに!)
(...そして、外貨獲得をインバウンドに期待し過ぎだし、また、更に安い労働力を外国人に求め勝ちだもんな)

だから、企業の生産経済は、沈滞気味で、日本国民自身による大型設備投資も少なくなっている。
あっても、“外資による投資”が多いらしい。株価なども、生産・収益実態に合わないような高値に吊り上げられているのが現状のようだ。
(...そして、その“収益”は、殆どが海外に流出してしまい、日本へ落ちる分は少ない。“円安”はそうした傾向を、更に助長しているのではないか)

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...しかし、現代では、経済が発展し過ぎると、“貧富の格差”が大きく/酷くなることは、周知の事実で、今も世界各国で起きてしまった、或いは起きつつあることで、本当は望ましいことではないかもしれない。
そうした点から見れば、日本人の社会には、極端な貧富の差は無さそうだが、低所得の外国人が多く混じって来ると、良い方向に行くとは思えないが、果たして?!


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