[表紙頁]へ  関連記事の目次へ

[令和二年二月一日(2020.2.1)]
180度USBカメラ(廃品)を、試してみた

偶々、「ヤフオク!」で、「180度視野Webカメラ(BSW180ABK)」のジャンクを見掛けたので、物は試しと買ってみた。(図1 ¥1,144送料込み)
動かないジャンクとしては、ちょっと高いとは思ったが、もし動かすことが出来れば面白かろうし、ダメなら仕方が無い。

色々やってみた結果、蓋を開けて小作業をすれば一時的には動かせる(図2<クリック>)が、一日放置しておくとまた仮死状態になるタイプの故障だった。
なので、根本原因を見つけ出して治癒しない限り、このジャンクは屋外には出せない。

動作中に調べた状況は、以下の通り。
“視野の広さ”では、当苑の看視系カメラの3台分に相当するので、大変効率は良い。
しかし、視野角180度までは不必要で、150度かあるいは120度位でも良いのではないかと思う。
これはCMOSカメラを2個使っているので、両側面での像の歪が少ない利点があり、これは評価出来る。
“感度”に関しては、夜間はからっきしダメ。やはり、夜間は、別の“高感度カメラ”も必要だ。
“並列動作”は、これを含む3台まではいけそうだが、これ自体を屋外用として「5m延長ケーブル」の先に置けるかどうかは、未検証。
尚、最後に追修理を試みたが、その結果は、。。。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

+++ 試行錯誤の確認 +++

手元に届いてから、まず「USBポート」に差し込んでみたが、(説明にあった通り)無反応。
「USBケーブル」の断線を疑って、これの改修をする為、分解。(図4<クリック>)
裏蓋を外すのは簡単!でも、その後、「USBケーブル」が繋がっている「下基板」まで取り出すのに、四苦八苦!

「USBケーブル」の折れていそうな箇所を切り取って、再接続してみたが状況は改善されず。
(折れた風の線群は、剥いで見ると、いずれも、た易くは切れそうに無い強靭さだ!疑ってゴメン!)

だが、この分解が“怪我の功名”という類のもので、「下基板」だけなら、ちゃんとUSBカメラとして認識されることが分かった!
しかし、横長画面は出るものの絵が映らず!?...あ、そうだ!カメラは「上基板」側に繋がっているから、それを外してあるから、絵が出ないのは当然か?!


+++ 機構的・電気的な問題? +++

それに気が付いて、それでは!と「上基板」のを「下基板」の「コネクタ」に合わせて嵌め込んだ。
ところが、一向に絵は出ず...。
どうやら、「上基板」が異常らしく、それが全体の正常化を邪魔しているらしい。

“デバイス・マネージャー”で見ながら、「上基板」と「下基板」の合体・離間を繰り返してみた。
それに合わせて、「イメージング・デバイス」が出たり消えたり。(図5、図6<クリック>)
数回離合を繰り返す内に、その「イメージング・デバイス」が消えずに残ったので、カメラ表示プログラム(AMCAP.EXE)などで試したら、ちゃんと絵が出た!(上述の図2<クリック>)
入手当日の一日目は、それで気を良くして、蓋をしてビス留めして、終了。

だが、翌朝は、また死んでいた。(アワワ)
再び、蓋を開けて、「上基板」を剥がして、離合を繰り返した。
どうやら合体時にはコツがあるようで、片側から先に押し込むと、上手く行く場合が多かった。
もしかしたら、「上基板」の各部品への“電源の入り方”が関係するのかもしれないが、良く分からない。
いずれにしても、“修理完了”とは言えない状態。


+++ 視野の広さは? +++

現行の看視系(図8<クリック>)と比べてみると、ほぼ3台分の広さを十二分にカバー出来ている。(図7)
しかも、単眼の広角レンズに生じ易い両側面の像の歪も、結構少ない。
カメラの向きにも拠るのだろうが、両側面の縮み具合も然程酷くはない。
映像の“中央繋ぎ目”は、屋根瓦の線が二重になっているので、この辺りだと分かるが、これなどは、実際問題殆ど気にならない。

このカメラを単体で使うなら、これだけで十分!...なのだが、実際は、他の道路側も看視したいし、それに“望遠”も設けたいので、複数のカメラが使える系に組み込む必要がある。
試験的には、他に2台を加えた計3台でも働くことは確認したが、屋外設置は、未だ。


+++ 修理の試み +++

一応、評価は終わったのだが、“修理”が趣味なのに、その“修理”をやらず仕舞いなのも面白くない。
そこで、中のチップを調べたり、機構的に問題が無いかとルーペで探し回ったりしてみた。

上から見える“ZEALTEK ZT3510”というチップ名で、ググッたら、3端子の「チップ・トランジスタ」しか出て来ないので、これなどは手掛かりにならず。
次に、まず無関係だろうとは思うが、マイクを両側とも外してみた。(図10<クリック>)
...やはり、故障とは無関係だった。(ちょっと、早まったか?!)

最後に、「導電性クッション材」の下を見た。
下に、「チップ抵抗」などの電極が剥き出しになっている...うむ。
もしかしたら、ここかな?...と思ったが、どうも、“小さな四角い箱”を押さえ付けると拙いらしい。多分、これは水晶振動子で、外箱が押さえ付けられると、振動が止まってしまうのではないか。(図9)
これを、「クッション材」で、ジワッと押し付けていると、緩やかに仮死してしまうのかもしれない。

試しに、その「クッション材」を一旦剥がして、そこに当たらないようにずらして張り直してみた。
・・・再度組み付けてみたが、ドライバ(「イメージング・デバイス」)も消えずに、なかなか好い感じ!
これで、暫く様子見だ。


[表紙頁]へ  関連記事の目次へ