[080716/18]

FE-220Dジャンクを、修理してみました  *追記あり.

近頃は、ジャンクPCも高騰化していてとても手が出せないので、専ら、安目のデジカメや一眼レフの方で現を抜かしています。

今回は、先日日本橋のカメラ店の棚にあった、可哀想で見ていられない程レンズ首が捻じ曲がったOLYMPUS FE-220Dを見掛け、つい呟きました。“治るなら、治してあげよう、220D (字余り)”(\1,050税込)

全分解し、手を尽くした?結果、一応動作するようになりました。しかし、あちこちに内傷・外傷が残っています。

メディアはxDのみ、専用バッテリはLI-42Bだそうです。
自家製外付け電池で試写した内容は、下の項で。
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分解あるのみ.
これは左最上部の写真のように、酷くレンズ首が曲がっていて、動く可能性は全く無いと思えたので、電源は入れずに、直ちに全分解に取り掛かりました。

前後の薄皮カバーは少しずつ並行にずらして行けば、外せますが、更にその下のプラスチック・カバーの後ろ側を外すのに、ちょっと手間が掛かった。
POWERスイッチ近くに“横向きフック”があるからで、これは上のメッキ・プラ板を、そっと右外(左写真では上方)にずらして外しました。

その後、中の主基板を外す時、うっかりそのまま捲ったら、半田付けしてあった2箇所のランドが剥がれてしまいました。(左/上写真<クリック>で出る「要注意!」箇所(赤丸印下側)。先に半田付けを外しておくべきでした。尚、これはフラッシュ関係)
それと、電池蓋検知用超小型SW(赤丸印上側)のツメも「要注意!」でした。(このツメは折れ易いので)

更に分解.
兎に角、レンズ部を丸裸にしないといけないので、取り巻いているフレキは全部剥しますが、それ程複雑な構造では無かったので助かりました。

フレキは、最低1箇所、4端子の半田付けは、外さないと先へ進めません。(左写真)
で、その外したフレキを中に抜き出してから、レンズ首の曲がっている部分を中へ叩き込みました。(これでの被害は少?)

しかし、その後、やらなくてもいい事をやってしまい、大失敗!
それは、「レンズの前のネーム板部(前蓋)を外した事 」。
今回の不具合にまったく関係が無かったし、またこれの修復も厄介で、最後まで(半眼 という)悪影響が残りました。orz (左上写真<プッシュ>で)

さて、左上の写真<クリック>は、レンズ首の内筒を全部外した様子。
これらは、(ガチャガチャやっていたら)何時の間にか外れましたが、嵌め込みは、正にパズル!(日頃、知恵の輪などで鍛えて?はいますが、結構頭が疲れる...)

ここまで分解出来れば、後は正しい順序・位置で嵌め込んで戻すだけです。が、問題が2点ありました。

パーツ欠品&破断.
レンズ筒の周囲に付いている筈のへそが、1個欠品。(カメラ外に飛び出す隙間は、無さそうなのに、何処にも無かった)

補充しようと、手元のジャンクから取ったレンズ部を、殆ど全部壊して探したのですが、1個として合うもの無し!最後の手段!1個欠品のままでやってみる事に。(結果は、ヨタヨタながらですが、動いてます。でも、時々ミス・フォーカス!(x_x;?)

更に、ガイド用内筒が破断していました。欠片が残っていたので瞬間接着剤で繋ぎましたが、外径が膨らんで不可!(左写真<クリック>は、切削・研磨中の様子)
結局は、また折れた。最終的には、これも破断したままにしました。(この筒は、内外両面から押えられるし、上下動のガイド溝なので、何とか使えている模様)

仮電源&近接試写1.
無事に再組立が終わって、さて“試写”となる処ですが、また!この機種専用のバッテリがありません!(もう、いい加減にして干飯〜!)

組立途中で、ACアダプタを使って動作を確認したら、どうやら動きそうな感じ。(左写真<クリック>で、試写例)

しかし、ACアダプタでは、近くは写せても、屋外風景の試写が出来ないので、外付けのバッテリ電源を用意しました。

電源口は「入力4.8V」との指定がありますが、最近の機種はどうせ高性能ICレギュレータが入っているだろうから、6V位掛けても大丈夫だろうと踏んで、単3型4本用ケースを使いました。(左/上写真)
(因みに、eneloopなら4本で丁度4.8Vだから、無問題ですが)

電源ボタンを押すと、見事!レンズがしゃしゃり出て来て、モニタに画像も出ました。w(^o^;w

試写2&問題点.
これらを抱えて?撮ったのが彼の有名な(何処でぇ?)当苑自慢の(猫の額の)“枯山水”。(左写真&<クリック>で拡大)
(残念ながら、今日は干乾びてます。<(_"_)>)

試写したら、不具合が数点見付かりました。
 1.画面上に小シミ群
 2.ズーム・アップすると、画像のボケが酷くなる
 3.全体的に画像が暗い/暗過ぎる(後補正は可能)
 4.フラッシュが働かない
 5.レンズ・バリアが半眼のまま

どれもこれも、致命的!止む無く、数度の“レンズ全分解”。

再分解&清掃.
この後、レンズを何度も全分解して清掃したら、ある場所のシミは消えたけど、また別の場所にシミが現れました。orz

画面の暗さは、少し改善されましたが、それでもまだ暗い。

フラッシュは、先に剥した箇所に短いリード線を付けて、ちゃんと半田付けをしたら、正常に動作するようになりました。(左写真)

ズーム・アップ時のボケは、改善?されましたが、レンズ首の調子が悪いと、時々ピンボケになります。(モニタを見ながらやるとそれが分かるので、追加撮影で回避可能)

レンズ・バリアの半眼は、枠を糊で接着してしまっているので、修復不可でした。

試写3.
下の写真は、夕方撮った(中段右寄り3/4付近に“薄いシミ”のある)風景。
<クリック>で、それの3倍ズーム。(明るさ補正、鮮鋭化処理済み)



辛口評価?
上記の不具合はどれも、レンズ部を正常なのを買って入れ替えれば、簡単に片が付くのですが、更に補修用の(未だ高価な)ジャンクを買い足すのは、「修理」の意味が薄れるわけでして。

それに、この機種自体、幾つか不満点があります。
 .ファイル番号は、メディアのファイルを消すと、また1番から
 .「GUIDE」は、親切なんだか、有り難迷惑なんだか
 (「ズームを、望遠に」って、単にレバーを効かなくするだけ?)
 .専用バッテリが、手元に無い
まぁ、これらは左程致命的ではないので、笑って許せますが。

尚、FE-220DFE-220との違いは、ポーチの有無だけらしい。(な〜んだ!)
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*追記 [0718].
元々は正常だったはずのレンズ・バリアを、修理で“半眼”にしてしまったのは、何としても許せません!>> 自分
反省して、旧状復帰を図るべく、トライしてみました。

まず、極細のクラフト・ナイフの先を前蓋部の周囲に少しずつ差込みながら、糊付け部を分離して行き、全体が分離出来た頃に、ちょっと浮き上がった箇所にピンセットを差し込んで持ち上げたら、何とか前蓋部が外せました。(左写真)
(瞬間接着剤でやった“糊付け”も、ちょといい加減だったかな?)

一旦、外した前蓋は、再度適切な角度を探して嵌めてから、時計方向にねじ込んだら、(2箇所のフック部で)一応ちゃんと留まりました。(しかし、外すのも簡単になった!)
左上写真の<クリック>と<プッシュ>で、レンズ・バリアが、ちゃんと完全開閉している様子が見えます。

さて、後残った画像のシミは、再度レンズを分解して徹底的に汚れを除去すればいいのですが、それには“クリーン・ルーム”でも欲しい処!(冗談ですが、その内、気が向いたら、また清掃でもしましょう)
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