独り言集 令和七年十二月版
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PC110 No12 表示不良 換装    [2025/12/14]


+++ 換装前 +++

PC110 No.12:樫[過去の記事群]」のLCD表示部の劣化が進行し、回復しなくなった。(←写真1

“表示内容”は、部分的には読み取れる(←写真2)ものの、画面全体が劣化して来ているので、このままでは、“動態保存”として置いておけない。

就いては、LCD表示部を良いのに入れ替えたいが、もう(入替が簡単な)“改良版STN-LCD”は残っていなくて、動作が確実で、入替が比較的容易なのは、昔、購入した「AN050TN23(TFT-LCD)[過去の記事]」しか無い。

今回は、それを使って換装した作業の話である。
...だが、TFT-LCD駆動プログラム「ct65535e.exe」の“適正パラメータ群”を探し出すのに苦戦した。

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主作業は、
 1)前枠の加工・・・内側リブ、ボスの除去、各辺約2mmを研削
 2)パラメータ群の修正・追加・・・XR19=55h 及びXR2x、XR6yなどの追加
   (尚、当サイト上のct65535e.zipxscrn.zipなどは、未修正



+++ 確認&加工 +++

保存してあった「AT050TN23」を取り出して来て、使用可能かどうかの確認をしたら、まずまずの状態だった。(←写真4)、(↓写真8

このモジュールは、元の「STN-LCD」よりも少しサイズが大きくて、そのままでは入らないので、前枠内側の加工が必要だった。

それに、“有効画面”も少し広いので、前枠を削って、広げねばならない。(←写真3
各辺を約2mmずつ、「中目ヤスリ」で削れば、丁度良さそう。
...前面のバランスも申し分ない♪
(...実は、今回+0.5mmずつ大き目に削ってしまったので、細かく見ると無駄な“非表示部”が露出している。当初の見積もりが甘かったのを反省!)



+++ パラメータ追補 +++

換装・接続を済ませて、「ct65535e.exe」を(autoexec.bat内に記述して)使って動作させてみると、どうやっても、左端部に一文字分の隙間が出来てしまう。
このまゝだと、画面の右端が一文字分だけ欠けてしまう。(...うーむ、これは拙い!)

これを改善するのに、随分頭を悩ませたが、「CT65535技術資料」を調べ、各社のTFT-LCD適応パラメータ例を試してみたことで、解決出来た!(←表1の赤枠部を修正、付加)
ポイントは、(XR19h=00hではなくて、)XR19h=55hにセットすべきであった!
(だが、これだけだと設定不足になる)
(旧版のパラメータ群は、こちら←表2

今迄、余分な様に見えていたパラメータも、実は、XR19h=55hにしたら、LCDからCRTに切り替えた時には不可欠なものらしくて、それらが無いと、ちゃんとCRT側に切り替わらなかった。
(...何でも、“余分に見えるなら、削れば良い!”ってもんでもないってこと。苦笑)

(尚、これらのパラメータの変更は、他のTFT-LCD搭載機にでも有効だと思うが、今回の「改ct65535e.exe」は、このマシン専用なんで、サイトにはアップしない)



+++ 換装前後 +++

換装前に、試しに「ct65535e.exe /m6」で動作確認をしたら、表示はちゃんと出た。
そして、画面内容は、“6型WVGA-LCD装着マシン”用なので、右シフト状態になっていた。(←写真8

ところが、そのシフト・パラメータをm1にしても、左に寄せ切れないと言う問題があったわけだ。
どうしても、左端が一文字分空いて、右端が一文字分欠けてしまう。
...そして、ちゃんと組み込んでから、(上述のような)苦闘が始まったってわけ!

XRレジスタの値を1個ずつ変えて状態を見る方法を試していたのだが、「XR19」などは、単独で値を変えると、画面が飛んでしまって、ワケわかめ状態になる。
だから、幾つかを纏めて“適値”に設定してから電源を入れないと、真面な表示が出ないわけだ。

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最後に、「CHIPS 65535 技術資料」の「Programing parameters Table #6」を参考に、パラメータ群を調整・設定して行ったら、上手く行った!(←写真7
この表示(明るさ&コントラスト)なら、今時のノートPCの表示と比べても遜色はない!?

...只、文字や絵などでは、あまり顕著ではないのだが、“水平ライン”には、少し“チラつき”(ジッタ?/フリッカ?)が見られる。
(もしかしたら、ノイズ混入以外に、パラメータの合わせ込み/チューニングも、完全ではないのかもしれない)


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PC110 動作品 頂き物    [2025/12/01]


+++ 表示部の改修 +++

Oさん”から、『事情があって「PC110&周辺機器類」を廃棄処分するのだが、欲しいものがおありか?』と、メールでお尋ねがあったので、喜んで頂戴する旨、返事を差し上げたら、色々多くの物を送って下さった。

その“頂き物”の中で、「PC110」の動作品だが(例のビネガー・シンドロームで)“表示がダメ”になっているものの1台の表示部(←図2)を、今は不動在庫化している「No.6:松」<その経緯>から“改良版表示モジュール”を取り出して、それに換装した。

結果は、上々♪「PC110」1台が、完全復活した!←図1
動作も安定していて、表示も良し!コントラスト調整、輝度調整も思い通りになる。(感謝!)

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+++ 表示部の入れ替え2案 +++

Oさんからのお申し越しがあった時、「PC110」は、表示部不良化だけの問題だろうと思ったので、これの改善策を2案ほど考えた。

 1)TFT-LCDモジュールに置き換える ← 5'/7'TFTモジュールを用意、フレーム内部の大幅改造
 2)改造版STN-LCDに換装する ← 不動化したNo.6:松No.11:二上から、改良版STN-LCDを採取

今回は、超簡便な2)案に決めた。
(裏蓋を開けて、モジュールを入れ替えるだけ!面倒な工作が不要)

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+++ 表示部供出側 +++

PC110No.6:松」は、それの“STN-LCD”が劣化してから、かなり手を尽くして、“STN-LCD表示部”を改修したのだが、それも空しく、やがて、「本体」の電源が入らなくなっていた。
それと相前後して、「No.11:二上」も同じように不動化してしまった。

...で、動作回復の試みなどは諦めて、“不動態保存”していた。(←図4
今回、“表示が不良化した動作品”を頂戴出来ることになったので、それら不動化品の「STN-LCD表示部」を利用することにした。

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+++ 本体動作側 +++

液晶モジュールの取り外し作業は、特に問題も無く簡単に済んだ。(←図3

(TFT-LCDでは必要な)大きな改造作業も不要で、これに先に取り外しておいた「改良版STN-LCDモジュール」をビス4個で装着・固定して、「信号群フレキ(飴色)」と「電源コネクタ(白黒線)」を差し込む(だけ)。


+++ 確認 +++

この本体には、「Win95-CF」が添えられていたので、その動作も確認したが、何も問題は無し!(←図5
(只、「スティック・ポインタ」の速度が、“標準”では、とても使い難いので、最遅速に設定しておいた)

また、蛇足ながら、内蔵の“パソナウェア”の“Game”で、しばし遊んでみた♪
...ん?これ、やりだしたら止まらないぞ!(笑)(←図6


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