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[二〇一六年六月七日]
廉価版補聴器を、買ってみた
少し耳の遠くなった叔父との会話をもう少しスムーズに出来ないかと、色々工夫してみているのだが、FMマイク+FMラジオ方式などでは、やはり常用は難しいと思う。
そこで、オーソドックスな「補聴器」も試してみることにした。

昔から、「補聴器」といえば、数万円はして調整の為に販売店まで出掛けて行く必要のある“大層な代物”というイメージが強い。
だが、最近では、中華製の廉価なものがネットやヤフオク!でも出回っているようで、その呼び名も「集音器」とか。(笑)
で、先日その一つを(恐る々々)入札してみた。
個人情報やメアドの流用を前提”にしている業者も居るので、(危険性の度合いが分からない)河豚の肝を食う感じがしたが。(苦笑)

今回買ったのは、AXON K−80というタイプを、2セット。(図1 2組¥3、236送料、代引き手数料込み) ・・・説明は英文のみ。(図2<クリック>

この「補聴器」の私的評価は「可」だ。もし、私(今は“快聴”で補聴器など不要なのだが、)が自分で使うなら、使えないことはない。
小型で目立ち難い点は「良」だが、電池(LR41相当品)に関しては、兎に角、扱い難い。
この「耳孔装着式」の難点は、手を近付けただけでハウリングを起こすことだ。装着したままでの「音量調節」が結構難しい。

様々な不具合から、一般の“補聴器に対する好感度が低い理由”が分かる。
やはり、多少の不満足さは我慢しても、使ってやろう!という意欲努力慣れが必要だろうな。

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付属品、構造
付属品は、「イヤピース」4個だが、これだけでどんな種類の耳孔にも適合するのかどうか?素人の私にはよく分からない。
どれも、“ピッタリ感”がないのだが、このどれかで我慢しなければいけないようだ。(図3)
最近は、イヤホンの研究も進んでいて、“人気のある形状”の情報なども収集出来ているはずなんだが、これらのイヤピース群は、そんな情報を反映しているのだろうか?

ところで、ある広告記事に、「マイク孔」の説明に「リセットボタン」と書いてあったが、大変危険な噴飯モノだ。(図4<クリック>
もし、ウッカリこの孔へ細棒でも突っ込んでしまったら、(リセットどころか)元も子も無くなると思うが。(苦笑)

保存ケースと電池置き場
「保存ケース」の外観は無難なのだが、中の構造が良くない!

仕分けして納められず、適当に放り込んで置いていいよ!って感じだが、逆に、こうした“老人向け器具”について、設計者に“思い遣り”が無いって証なのかも。

人間には二通りのタイプが居るが、何でもお仕着せがよく、万全の備えを望む多くの人達には、こうした器具類は納めるべき場所をきちんと決めてある方が好まれると思う。
特に、複数の電池の収納場所が無いのは、大きな欠点だと思う。
その点で、このケースの内装はペケ!(図5)
電池大の凹みは、電池を入れておいても、直ぐに転がり出てしまうニセ孔だ。(図6<クリック>

実用上の問題点
これには「電源スイッチ」が無くて、電池の取り出しで「使用停止」にする方式だし、それに電池の消耗が激しいから、“電池入れ替え”が問題になる。(電池の消耗度合いは、現在調べ中)
指先が余程器用でないと、電池を取り落とすのは、まず間違いない!
(私もやってみたが、数回に一回は落としてしまう。叔父の場合も同じだった)

更に、電池を装着する向きを間違える可能性も大だ。
プラス/マイナスの表示はあるが、現物は、小さくてよく見えない。(図7)

音量調節時に、「ハウリング」が起き易いのも気になる。
手のひら(掌)を近付けると、その反射で「ピー」と鳴る(ハウリング)ので、音量調整に躊躇してしまう。
兎に角、VRの位置だけを調整してしまえばいいのだが、普通の人は、“聴き易い音量”に合わせようとするために、どうしても“絞り気味”になってしまうようだ。
同じ「VR位置」でも、本体の耳孔への「装着の仕方」によって、「ハウリング」の生起レベルも微妙に変化するため、常にベストフィットを望むのは難しいのではないか?

こうした補聴器も、叔父の場合、まだ挑戦意欲はありそうなので、独りででも上手く使ってくれるだろう。
これで、半分しか聴こえないという相手の話も、もう少し聴き易くなるかも。


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