[100314]

50V_DC電源を、作製しました

ネット・オークションの“雑物”を眺めていたら、メータが2個付いた面白そうな?ジャンク装置が眼に付いたので、買ってみました。(中身は、左写真<クリック>の如く。総費用\1,577)

これと、別途2個セットで売りに出されていたスイッチング電源(24V,2.5A)を買って(総費用\1,100/2個)改造し、最大電圧50Vが出せる“電圧可変DC電源”を作製しました。

電圧可変化に苦労しましたが、結構上手く仕上がった!v(^^) (左/上写真の下側)
(更に改善した記事は、後日
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装置の中身
開けてみたら、中には電源トランスと、“プロの手作り回路”が乗った汎用基板が、1枚だけ。その基板には、オペアンプ回路と安定化電源回路が乗っていました。(左写真)

電源に、既製のスイッチング電源を使わず、わざわざトランスを使った(手造りの大人しい?)タイプの直流電源にしたのは、多分ノイズ発生・漏洩を嫌ったためだろうと推測。(まぁ、基板上はアナログのオペアンプばかりですからねぇ)

しかし、パネル面(左/上写真<クリック>)から想像しても、この装置の用途は、よく分かりません。(黒彫りされた文字−V.ADJやSPEED H/Lとか、TEST/MEAS.やRUN,GOなどを見ると、何かの“実験測定用”なのか、それとも“生産品選別用”なのか?)

方針設定と先行作業
中身の活用は諦めて、この筐体やメータ、スイッチ類を利用して、“真空管用のmax 50V電源”を作る事にしました。
(今は、max 15V、max 35Vの物しか無いし、50V以上は電解コンデンサの耐圧の関係から、敬遠)

先に、メータ類だけを、max 50V,max 3Aに改造しておきました。(既述
(電流値については、本当はこんなに“大きな値”は必要無いのですが、筐体の大きさやスイッチング電源の能力などから、勝手に決まって来たもの)

スイッチング電源
組込型スイッチング電源も、ネット・オークションで、落札。
偶々、ちょうどお誂え向きの物、VS50B-24DENSEI-LAMBDA製 max 24V,max 2.5A)の同種2個セット品が、廉価で買えた。
ラッキー♪(左写真クリック)

実は、24V品の2段重ね方式で50V出力を考えたのですが、実験するまでは不安で(夜も眠れず?) ・・・ やってみたら、あっさり成功!サイズも、誂えたようにぴったり!(左写真)
このVS50B-24は、AC-DCのコモン分離型だし、両方共筐体から浮かせておけば、直列接続しても問題は無いようです。

そこまではよかったのですが、問題は“可変範囲の拡大”。(難攻&難航!)

可変範囲の拡大
元々、基板上に“半固定抵抗(2KΩ)”が載っていて、これである程度電圧可変に出来る事が分かりました。

そこで、これを前パネルにある“可変抵抗器(10KΩ)”と差し替えて、常時可変出来るようにしました。(実接続は、左写真<クリック>)

しかし、電圧を上げると27〜28V付近でいきなり電圧がカットオフ(過電圧保護)になるし、その回復にもかなり時間が掛かります。

対策として、24Vツェナーに直列に、7Vツェナー(トランジスタのB-Eを利用した代用ツェナー)を足して、上限を約30Vに改悪(?) これで、(素直に!)32V辺りまで上げられるようになりました。
(注意点は、出力部の電解コンデンサが耐圧35Vで、全然余裕が無い!出来れば50V品に替えたいが、高耐圧・大容量品は高価なので我慢して、“節約”を採るか、はたまた“爆発リスク”を採るか?)

異常現象と対策
電圧の高い方は、一応良さそうですが、電圧の低い方(約15V以下)にすると、異常な発振現象(ブロッキングもどきの)が起きて、トランスの辺りでポコポコと音がするし、出力もかなり揺らぎます。(左写真は、ある箇所の発振波形。約50ms周期)

回路を調べても、原因がよく分からないので、制御用IC-M51995APの資料(Renesas社資料)を解読してみました。

(この資料、素人にはかなり難解でしたが、)どうやら、左/上写真<クリック>のようなグラフと関連がありそうな気配がしたのと、制御用ICへの“電源供給用の抵抗R1”(基板上は、R2=20KΩ)が、ミソらしい事が解かりました。

低電圧域の改善
低電圧域では、このICへの供給電圧が不足するらしい!
現物の電源供給用抵抗の値は20KΩで、これが少し大き過ぎるのでしょう。
そこで、これに並列に幾種かの抵抗を繋いでみて、抵抗値を下げてみたら上手く行って、5V付近まで、安定に下げられました!
最終的に、10KΩを並列に抱かせました。(左写真&クリック)

(途中で、自損事故発生!うっかり、両端をショート状態にしてしまったため、制御用ICが昇天!...追加で、VS50B-24を買い足す破目に。追加費用\1,100)

出力電圧の切り替え
これで低位側(片側)を5V〜30Vに変化させられるようになりましたが、5V〜50V全域で可変にするため、前パネルの“SPEED”H/Lスイッチを利用して、“高位側を外す/足す”を、切り替えるようにしました。(左写真&クリック)
尚、高位側は、出力電圧25V(半固定)にしてあります。

更に、前パネルには、“NG LEVEL”という10KΩVRがあり、これで“電流上限制御”なども出来そうですが、その内必要性が出て来るまで、このまま保留。

出力端子と出力ON/OFF
出力端子は、元はLEDランプ(RUN,GO)があった所に設けました。(一寸、間隔が狭いようですが)
左写真は、5.1Ω負荷抵抗を付けて、出力状態を見ている様子。(電流2.5Amaxは、軽く出るようです♪抵抗が、湯気?を上げてました!

この出力は、右端下のスイッチTEST/MEAS.を使って、ON/OFF出来るようにしてあります。(左写真クリック)
(手動で、瞬間的に入り・切りが出来るので、“怪しい/危険な電圧”を印加する時に使えそう!)

その他、前パネルには幾つかのパーツが並んでいますが、流石に全部は使い切れていません。
(また、必要性が出て来たり、いい思い付きがあれば改造してみたいと思っています)

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