PC110 表示不良の基板を、入れ替え実験
出来ればこれの不良箇所を追い込んでパーツ交換だけで治せないだろうかと、1台の表示不良になったPC110を、ずっと置いてある。
これは正常な「液晶モジュール」さえあれば、簡単に治せる...いや、正常な「制御基板」さえ手に入れば、入れ替えて治せるだろうと思うのだが、もう今はそんなパーツだけを入手することが難しい。
そこで、基板を入れ替えて何か修理のヒントが得られないかと、(行き当たりばったりに)“表示不良PC110”を入手してみた。(図1 \1,972送料、手数料込み)
しかし、結果は無残!...動作は正常なのに表示は異常。(図2<クリック>)
少し調べてみたけど、何も新しい収穫(修理用の情報)は無かった。
...お蔭で、また1台“表示不良PC110”が増えてしまった。orz
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購入品の状態
買ったのは表示不良品だが、内部は綺麗なもんだ!(図3)
電池の液漏れはないし、特に弄り回された様子も無い。
(見えるのは、元々の黄色ジャンパ線のみ)
電源を入れると、ピコッ♪と音がして、何かが立ち上がった様子。
当初、BIOS設定画面だと思ったのだが、後で違うことが分かった。
「ポトリ(ポート・リプリケータ)」に乗せ、「外部ディスプレイ」を接続して、電源を入れてみたら、内部フラッシュに組み込まれているPC-DOSが立ち上がっていた。(図4<クリック>)
これで、本体側は正常に動作していることが分かったが、問題は「表示制御基板」が活きているかどうかだ!
「液晶パネル」が酷いだけで、もしかしたら「制御基板」は使えるかもしれないと期待した。
「制御基板」の入れ替え
そこで、今回の表示不良品から外した「制御基板」(だけ)を、手元の表示不良機に移してみた。(図6<クリック>)
最初は「液晶モジュール」全体を外してから、「制御基板」を外したのだが、そこまでやらなくても可能だったので、後からは「基板だけ」を外すようにした。
「基板」を外す箇所は、両側の「コネクタ部」と片側の「半田付け部(7ピン)」と「基板留めビス」2本。(図5)
「半田付け部」のランドは、3回くらい付けたり外したりしたが、割合しっかりしているようだ。
それよりも、「リード線」が捻じ曲がり易く、再半田付けが難しくなるのが厄介。(苦笑)
その結果は...残念ながら、“表示不良”の状態は変わらず。orz
ま、この「制御基板」も不良だったわけだ。
PC110表示不良対策 其の弐[180919]
目視&パーツ入れ替え
「制御基板」を外して回路接続を追っ掛けてみようとしたが、もう根気が無くて諦めた。
基板2枚を比較しながら、目視で何か異常が見付からないかと探し回ったが、やはり何も見付からず。(図7、図8<クリック>)
基板の裏面には、沢山のTP(テスト・ポイント)ランドがあるのだが、これらは本体からの入力信号だと思うので、今回は調べず。
(以前、正常な「液晶モジュール」と入れ替えてみた時、正常に表示出来ていたので、フレキ端までは問題は無かろうと思う。但し、今回買った表示不良品の方はまだそうした実験はしていないので、正常か否かは不明)
1、2個、もしかしたら?と思ったダイオードやトランジスタを半田付けを外して入れ替えてみたが、表示状態は改善されず。
(やはり、闇雲なパーツ交換は、やっても無駄のようだ)
IC端子図&信号・電圧チェック
少しでも回路構成が分からぬかと、ICの品番を頼りにネット上を探し回り、やっと2個:「2901」と「C324」のデータシートから「端子図」を見付けた。どちらも、オペアンプ系のようだ。(図9)
3個使われている「5J4T 151 015」が、まだ詳細不明。(バッファ・アンプか?)
調べていたら、どうも元の不良「制御基板」も、今回のも、高電圧(約+25V)が1、2箇所では見られるのに、その電圧が各所に行き渡っていないらしいことが判明。
それは、基板上の35Vや50Vの「(高耐圧)電解コンデンサ」のプラス端子を確認して“電圧ゼロ”なので、分かった。
原因は、“配線の断線”、“ダイオード断線”、“トランジスタ断裂”、“IC不良化”、“電解コンデンサ劣化”などが考えられるが、ヒューズ(Fuse)は存在せず、ジャンパ(JP)などは外れた様子も無いので、“IC不良化”か“電解コン劣化”ではないかと思うが、定かではない。
今回も未修理、未解明
結局、今回の基板交換では、何の解明も改善も出来ず。
むしろ、逆に、本体正常&表示不良品が増えてしまった。
...一体、何をしていることやら...
代わりに、TFTパネルでも組み込んだら面白かろうと思うが、電源容量などの心配もある。
(そしてまた、見果てぬ先へ旅は続く!?笑)