[20060109]

CPUクロック50MHz化を、追試してみました  追記あり [0109]


今年の年初に「Tさん」から「50MHz化成功!」とのメールがあって、年賀と合わせてお祝いを申し上げたのですが、実験されたのと同じ100MHz発振器を頂いたので、これ幸いと追試をしてみました。

始めDOS_V専用機で試したところ、見事にウッチャリを食らいました。
が、残り2台の内最後の1台で成功!成功率は今の所、1/3。

左の写真は、50MHz動作機でWinTipを実行中の様子。(<クリック>で、表示内容の拡大)
CPUの放熱については何も処理・対策していないため、およそ5分後に熱暴走/フリーズします。

また、最初に50MHz未達だったDOS_V機で、どの程度の実力なのか調べたら、およそ43MHzでした。(かなり低いようですね)

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配線例

Tさんのアイデアは、「ClockGen.9154Aの14ピン2XCPUCLOCKを切り離して、その下のパターンに100MHzの別クロックを供給する」で、これがミソでした!

(実は、当苑でも以前40MHz以上のクロック・アップを試みた事がありますが、その時は9154Aを駆動している水晶発振子を替える事しか考えていなかったため、不成功/基板破損で終わっていました)

左写真は、今回成功した時の結線例ですが、<クリック>で、40/50MHz切り替え式にしてみた時の結線の例。

9154Aの14番ピンの持ち上げはマチ針でやりましたが、リード線の半田付けは3箇所だけなので、作業は比較的楽でした。(ただ、隣のピンとの半田ブリッジがあって動作しなくて、少々慌てた事もありましたが)

動作機の構成は、(加工済み)スマピコ・スロットに入れた1GBマイクロ・ドライブ、24MB(max32MB)の拡張メモリ、PCカード・スロットに無線LANカード(PCWA-C150S)と云った処。
拡張メモリは無問題、無線LANも基地(MN7530)経由でインターネット接続可能。また、FD上、CF上何れのOSでも起動可能でした。

未達機の実力は?

50MHzで不動だったDOS_V機、一体どの程度の実力があるのか気になったので、調べてみました。

しかし、80〜100MHz辺りの可変周波数発振器は、そう簡単(/安価)に手に入りそうにありません。手元にmax120MHzの信号発生器はありますが、出力電圧がおよそ±0.7V(ピーク)で、そのままではクロック信号としては使えそうにない!

HFトランジスタ1石で増幅しようとやってみましたが、そのままだと反って減衰器に。
そこで、可変電源を使い、その石をレベル・シフタにして、動作する電圧値を探したら、+1.2V前後にちょうど良い動作点が見付かったので、そこで周波数を替えてみました。

周波数88MHz(CPUクロック=44MHz)では途中まで走りましたが、直ぐにフリーズ。でも、87MHz(クロック=43MHz)だと停止せず。(左/上写真は、フリーズ状態で撮影。<クリック>で、調べるのに使った系。円内は部分拡大)

ところで、この動作周波数の上限を決める要因は何でしょう?当然、メモリや周辺LSI、周辺装置なども関係するかも知れませんねぇ。でも、やはりCPUの特性が一番の問題かなぁ。

まとめ
クロック40MHz以上での動作の可否は、かなり個体差がありそうです。しかし、上手く50MHzで動けばWin95などはかなり軽快に動作しますね。

作業はそれ程難しくないように思いますが、発振器の入手がやや面倒。ネットで探し回りましたが、80〜100MHzの間で安くて良いのが見付かりません。(あった!と思ったら、矢鱈に申告項目が多くて辟易。嫌気が差して途中で放棄)


ジャンク箱を探したら、以前買った色々な発振器がぞろぞろ出て来ました。ネットで見付けられないのは、探し方が悪いだけ!b(^-^;

それにしても、やはり手元には80MHzはあっても、81〜100MHzのものは皆無ですねぇ。
(信号発生器を使うのは面倒だし非実用的なので、何とか水晶発振器でやりたいものですが...)


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