[20050110]
1-D-0を、実験
+++ 1tube-1Diode +++
1ダイオード受信機(?鉱石ラジオ)が正常に働いたので、次に電池管1本を足してみる事にしました。
足すとしたら低周波増幅が普通で無難なのですが、(へそ曲がりなのと)折角のバリコンが2連なので高周波増幅にしたらどうかと...ついでに、DC-DCコンバータを改造して、単3電池1本駆動に挑戦しました。
結果、コンバータも(負荷が軽いので)高い電圧が出るし、管も発振するほどのゲインがあって、まあ上手く行ったようです。
でも、アンテナは相変らず長いのが必要ですし、装置も未だ不格好なのが管(タマ)に傷。
(実は、これを1-D-0って呼ぶのかどうか問題なのですが)
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+++ 回路 +++
確か0-V-1のVは、真空管検波(Valve Detection)の略だったように思いますが、ここでの1-D-0は「高周波1段-ダイオード検波-低周波0段」という意味。
回路は極く標準的なもので、CG(制御グリッド)はグリッドリーク・バイアス方式にしました。100pFで分離して、1MΩ位の高抵抗を入れるだけです。管は、1T4、1L4、1U4などどれでも使えました。
スクリーンは最初、B電源に直結していたのですが、後でB電圧を30Vにしたら発振し始めたので電圧可変にしました。これで発振抑制をするのですが、同時に音量調節も出来ます。
左写真で分かるようにコイルのコアは両方共抜いても、充分放送帯に入るようです。(インダクタンスは少ないだろうと思っていたのですが)
しかし、段間側に50pFのトリマ・コンデンサの追加が必要でした。周波数の高い側をこれで合わせ込めばいいみたい。
始めこの回路で、ThinkPad用のACアダプタ(+16V)を使って実験していたのですが、やはりB電圧が16V位ではあまりゲインがありません。(増幅する事はするし、ダイオードだけよりはマシなのですが、どうも物足りない)
そこで、B電圧発生に、先回実験したDC-DCコンバータを使う事にしました。
+++ コンバータの変更 +++
前のコンバータそのままでやってみたら、負荷が軽過ぎるせいで50V近く出ています。高周波段はゲインがあり過ぎて発振「ピーチク、ギャア!」
それにコンバータの電源は単3型2本の3Vなのに、電池管のフィラメント回路(A電源)は1.5Vで、どうもチグハグ。
そこで、コンバータの1.5V駆動に挑戦してみました。トランジスタのゲート閾値が0.6Vほどあるので、コレクタ電圧1.5Vで上手く非安定マルチバイブレータが働くかどうか不安でした。が、「撮りっ切りカメラ」の単3型1本の例を考えると出せない事はないでしょう。
やるとなれば作業は簡単!?
抵抗値を適当に減らして、容量値を変えるだけです。左上の回路図のようにしました。
力んだのに、あっけなく動作して、負荷あり状態で約30V出るようになりました。電池の流出電流はフィラメント電流(標準50mA)も含め約70mAなので、結構長持ちしそう。
+++ 聴いてみると +++
シールドもしていないので無理もないのですが、周波数の高い方では簡単に発振してしまいます。
対策として可変抵抗器を入れて、スクリーン・グリッドの電圧を調整して発振を抑えるようにしました。
残念ながら、コイルへの帰還・再生による発振ではないので、発振寸前にしても選択度の改善などはみられません。
まぁ、我慢しましょう。
これ、真空管を1本追加しただけの事はあります。ダイオード1石に比べると、随分音量が出るようになりました。
でも、アンテナを繋がないと、まったく何も聞こえません。発振もしないので、何処か配線でも外れたかな?と慌てる事2度3度。
上のような回路図にすると結構複雑そうですが、実際は部品点数もそれ程多くはありません。難しいのはそれらを巧く配置する事でしょうか。