[050108]

DC-DCコンバータの実験を、してみました.

電池3Vを昇圧して出力30V以上、10mA以上の電源を、自分で作れないか実験してみました。

勿論、世の中にはそんな回路例はごまんと(?)あるのですが、いざ自分で作るとなると回路の検討や材料の選定から始めなければなりません。
色々考えたり部品を集めたりするのも愉しいのですが、当主は手が先に動く方ですので、先ずは有り合せの部品でどの程度のものが出来るか試してみました。

結果は、残念ながら目標未達。でも、そこそこの処までは行きました。
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部品.
直流の昇圧は、一度交流に変換してから再度直流に直すのが一般的ですが、最も回路的に簡単なのはパワー・トランジスタ1石とトランス1個で出来るようです。
簡単・簡素が当苑のモットーですから、そう云うタイプにしたいのですが、生憎どんなトランスでもいいわけではないらしい。
手元にあった中で使えそうなのが幾つかありましたが、どれも素性がハッキリしませんし、適当な巻き線も揃っていません。
兎に角、2次側が1次側の数倍は無いと昇圧は出来ないでしょうから、LCメータで測ったインダクタンスを目安に、1次と2次の比率がある程度比ある物を選んでみたら3種残りました。(選んだのはmHクラスで、μHクラスはインダクタンスが少な過ぎるでしょうから除きました)

試行錯誤.
始めは、何とか1石で出来ないかやってみましたが上手く出来ませんでした。次に、2石でもやってみましたが、条件によって発振したりしなかったりで、思うように行きません。

最後に、2石で非安定マルチバイブレータ、1石でパワー増強の計3石でやってみました。
これでやっと、出力が出るようになりました。しかも、出力は50V!でも、レギュレーションが悪く、負荷を重くするとドッと下がってしまいます。
また、比較的レギュレーションのいい回路構成もありましたが入力電流が多かったりして、最終的には比較的マイルドな特性のものに落ち着きました。
結局、トランスは無名品EXP-2というのが良さそうでした。(ST-46山水製)も、もう少し色々やってみれば使えそうな感触はありました)

回路と状況.

回路は左上図の如くで、2石は(昔の)2SC460、1石は(昔の)2SC509です。(これらは確か、共立エレショップで売られていた袋入り特売品の中にあったもの)
マルチバイブレータ用はIc=100mA位、パワー用はIc=500mA〜1A位流せるという目安で選びました。

回路については、特に難しいところはありませんでしたが、出力を増やそうとしてC509のゲート抵抗R1を替えてみましたが、あまり小さくは出来ません。
それにこれを替えると、発振波形が酷く非対称形になって出力も減って来ます。その場合は、容量C1の調節をする必要があります。発振波形は上下対称形がいいのかと思ったのですが、そうでもないようです。出力の様子を見ながら適当な値で妥協しました。

現在の発振周波数は約20KHzですが、もしかしたらこのトランスの共振周波数に合わせてやればもっと良くなるのかな?(それなら、トランスを使った弛緩発振方式なんかの方が素直なのかも知れませんねぇ)

評価.
今回は、目標値には到達していませんので失敗と云えば失敗なんですが、まだ回路を工夫したりチューニングの余地がありますので、暇を見て再度挑戦してみます。
(先日から風邪を引いてしまって、調子がよくありません。多量のくしゃみと鼻水で、マイッタマイッタ!状態。実験中は忘れているのですが、気が付いたら頭痛も酷い...)

余談.
これをやる前に、「撮りっ切りカメラ」のフラッシュ部がどの程度のものかを調べてみました。(ある店で、「特価!」と書いてあったので買ってみたら、他の店でもっと安いのがあった。クソッ!)

バラす時、うっかりチャージアップしたまま外装を剥がして基板を取り出したら、数度電撃を食らいました。恐らく150V以上は貯まっていたのでしょう。金属片でショートして放電させたらその部分が溶融していました。(クワバラクワバラ!)

連続負荷ではやはりヘナチョコでした。33KΩ負荷で、入力1.5V-170mA、出力電圧は約6V-約0.2mA。(これでは、目標には程遠い)
読み取った回路は下図の如くで、あまり参考にはなりませんでした。
(尚、トランジスタの向きは、間違っていないとは思いますが不確かです)


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