[130202]

大正琴の音波を、眺めてみました

先日、「大正琴調弦器」の「周波数表示」が名目だったのを知ったのですが、あれで一体“どんな音”を検出しているのかが更に気になったので、今回はスペアナ・ソフトで確かめてみました。

その道具として、のぐーさん処(サイト)の「SPEANA: リアルタイム Spectrum Analyzer Version 0.17」を使わせて頂きました。感謝!<(_"_)>
他にも幾つかのソフトを試させて頂いたけど、それらの中でこれが一番使い勝手がよかった!
(シンプルだけど、必要な個別周波数情報が入っていたから)

この琴には、ちゃんと音の「ピックアップ(センサ)」が付いています。「大正琴」とは言うものの、やはり、現代(昭和?平成?)楽器なのでした。(左写真クリック)
これを使って弦の振動音を拾い、ノートPCのマイク入力に突っ込んで、弦を弾いた時の「周波数分析」を見ました。(左/上写真)

やはり、どの弦の音も、高調波が沢山含まれていて、単音に無い響きがあるのですが、特に太い弦は、構造からも想像出来るように、音色が豊かなのが納得出来ました。
私は、「弦」の場合、高調波成分はかなり少ないかな?と思っていたのですが、そんなことはない!ってのも分かりました。(ハイ、スミマセン♪)
だから、「大正琴調弦器」は、それらの内、主な「ピーク波」を2,3個拾っているのではないかと、想像してます。

ところで、乳幼児に聞かせる場合、どんな音(の組み合わせ)が良いかな?と考えているのですが、よく聴く?時報のような単純単音は澄んだ音だけど、無味乾燥だから、あんなのが必ずしも適しているわけではないでしょうね。
でも、『絶対音階』となると、“単音認識”のことだろうと思うので、あまり複雑怪奇な音群を聴かせるのも、どうかと思ったり...

実は、今、最相 葉月氏(さん)の『絶対音感』を拝読中(未完)なのですが、どうやら(日本の)幼少時からの音楽教育に関しては懸案問題があるようで、気になります。
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細弦の音
「細弦」で弾いた時の(オッシロスコープ・モードで見た)「音の波形」は、当然?普通の正弦波ではありませんでした。(左図<クリック>)
(波形やスペクトルは、全て開放弦のもので、図の横軸はいずれもリニア/直線目盛り)

こうした波形は、幾つもの正弦波を重ね合わせれば作る事が出来ますが、逆にそれを単音毎に分解してみたのがスペクトル図。(左図)
その各周波数は、393,783.3,1176,1569,1960,2355Hzだそうです。
多少の誤差はあるけど、それぞれ基本波392Hzの2倍(784)、3倍(1176)、4倍(1569)・・・が出てますね。
多分、こうした高調波成分の混じり具合とそれらの減衰の状態から、私達の耳には「弦楽器の音」として聴こえるのでしょう。 (木管楽器や打楽器では、また違った組み合わせになる?)

だけど、「大正琴」では、細弦は3本ほど同じものを張ってあるようですね。やはり、1本では「音」が単純に聴こえるからでしょうか?(3本あると、順番に弾いて“輪唱”の感じになるんでしょうね)
でも、私のような素人が弾くと、バラツキが大きくなり過ぎて反って汚い音になります。(やはり、訓練が必要ですね)
(“訓練”と言えば、最近“体罰”や“自殺”の話で、世の中喧しいですが、“楽器演奏の訓練”なんてのも“(自己)体罰”と同じではないか?!と思ったり。“体罰”が嫌なら、しなければ済む話だけど、決して上手くはならないだけの話!でも、誰もはっきりそうだ!とは言いませぬなぁ。いや、言うのは橋下市長くらいかな。笑)

太弦の音
「細弦」の方は、音程が高くなると、キンキンして耳障りになりますが、「太弦」の方は全域でユッタリ感がありますね。
元々、高調波成分が豊富だからでしょうか。(左図&<クリック>)

「細弦」ではピークが10個ほどだったけど、「太弦」では16個も含まれてますねぇ。
基本波199Hzに加え、390,592,789,983,・・・,1577Hz,・・・だそうです。

「太弦」は、細い単線の上から細線をぐるぐる巻きにして作ってあるようなので、こんな風な音が出るんですね。
こんな風な細弦を作れば、細弦を3本も張らなくていいのではないか?と思ったり。
でも、これら3本弦を押さえるタイミング差も音を面白くさせる要因かもしれないから、あまり単純化するのも考えものかな?

複雑手法?
実は、乳幼児に楽器や音楽に興味を持たせるにはどうすればよいかを考えていて、先ずいい音を聞かせようか?と、孫娘達の処に「大正琴」を持っていったのですが、こんな(単純)音にはあまり興味を示さず。ガクリ。●|~|_ (やはり、近頃の華やかで支離滅裂な音群の聴き過ぎなのでしょうか)

上手に演奏でもすれば、聴き入るかな?とも思ったのですが、残念ながら、そんな腕も無し。
(やはり、「大正琴」は/も自分で弾いて、自分で愉しむのが関の山か...)

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