** 内容 **
1.加工 1.Processing [2020/09/05]
2.改良 2.Improved [2020/09/11]
3.修理 3.Repairing [2020/09/13]
[令和二年九月五日(2020/09/05)]
PC110 nFSTN-LCD化 加工 [to English Note]
「nFSTN-LCD」は、僭越ながら私が付けた"私製造語"で、元々あるべき「位相差(補償用)フィルム」を、研削加工して取り去った"no Film STN-液晶"の意味だが、今回はその研削加工の話。(図2[クリック])
事の発端は、7号機:"竹"が不調になり、その手当をしたが、TFT化してあるため"初期の表示"が見えないので困っていたことに始まる。
何が何でも"画面表示"を見たかったので、劣化して見えなくなっている「FSTN-液晶」で初期画面が見られるよう、必死で加工を試みたってこと。^^;
研削加工は、1ユニット(偏光板層2枚)当たり約3時間を要する大変な(?)単純作業(!)だが、ほゞ機械的な作業だけで済んだ。
(私は、それを3ユニット、やっつけたのだ!!!...しかし、後日、悲劇が明らかになる。始めの1枚を除いて、後3枚は全滅/無表示だった。バックライトだけが煌々と!?)
「偏光板」は、無色・接着剤無しの163mmx163mmx0.2mm(?)を買って、使用。(2枚¥858送料込み)
後ろ側「偏光板」は、そのまま長方形に切り出して、そのまま置く。前側は、約15〜20度くらい傾けた状態が、色は悪いが、コントラストは良いようだ。
結果は、期待したように、初期の「Easy Setup」などがちゃんと見られる"表示"になったし、起動した「Pasonaware」も、色はヘンだが、内容はよく分かるようになった。(図1 この液晶パネルには、大きな欠陥箇所が2か所ある)
私は、「PC110」は、出来る限り"動態保存"を望んでいるが、数台はこの表示でも構わないだろうと、勢いで、3ユニットも作ってしまった。
(しかし、本体7号機:"竹"の調子が、未だ不全らしく、"画面の同期外れ"が酷い。それらの件は別途、記事にする予定)
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+++ 道具類と加工対象 +++
以前にやった加工は、殆ど試行錯誤だったので、"液晶ユニット"の安全性には余り注意を払っていなかったように思う。
現在、残っていた過去の加工品は、1ユニットだけなのだが、それを調べたら、残念ながら不動状態になっていた。
だから、今回は、モジュール本体を傷めないように作業することを重視した。
使った道具類は、カッター・ナイフ、綿棒、ピンセット、+ドライバ、接着剤剥離液(リグロイン系か?)、当て板、それに、補助的にラジオペンチ、竹串など。(図3)
尤も、重用したのは、「カッター・ナイフ」と「当て板」だった。
始めに加工したユニットが、上手く仕上がったので、温存してあった残りの2ユニットも加工対象にした。(図4[クリック])
(2日に分けてやったのだが、流石に、私の肩の筋肉も、悲鳴を上げていた。^^;)
+++ 加工前の準備 +++
表面加工を始める前に、まず「バックライト」を外すが、その時、「制御回路基板」を「フレーム」に固定する"曲げフック"は、うっかり戻してしまわないように、赤パッチを付けておいた。(図6[クリック])
「バックライト」の取り外し(図5)で、留意する点は三点ある。
1.複数枚あるシート類を、出来るだけ一体で取り外して保管する。
2.取り外した時に零れ落ちるゴミ粒をシートの上に落とさない。
3.零れ落ちたゴミ粒は、一粒ずつ丁寧に、ピンセットで取り除く。
ゴミ粒は、両面テープの劣化したもので、レンズシート上で擦り付けたりすると、大変取り難い/殆ど取れない。
それで、面倒だったが、私は一粒ずつ取り除いた。(シートのどちらの面についているかが、分かり難い時があって、困ったが)
+++ 当て板は重要 +++
今回は、可能な限り「制御回路基板」と、「液晶パネル」の周囲(ドライブ端子が接着されている)には、力が加わらないように工夫した。
その為に、厚み約7mmの木材の「当て板」を用意した。(図7、図8[クリック])
(実は、もう一枚、液晶パネルと同じ大きさの「当て板」を用意したのだが、そちらは少し小さ過ぎて使い難かったので、途中で止めた)
「偏光板」剥がしは、極力、周囲の枠などは触らないようにして、「液晶パネル」それ自体を押えながら、剥がした。
これらは、比較的簡単に剥がせる。
しかし、その後、劣化した膜/層を取り除くのは、大変に手間が掛かる。
+++ カッターナイフの有用性 +++
この劣化層の取り除き方は、インターネットや「YouTube」などで拝見すると、人それぞれのようだ。
私は、"乾燥している膜"は、指を添えて「カッターナイフ」で、削り取った。(図9)
ガラス面に近い所の(乾燥し切っていない)"粘りつく層"は、ナイフだけでは削り取り切れないので、「剥離液」と「綿棒」で擦り取った。
また、それで取り切れない小さな残留粒は、(ルーペで覗きながら)ナイフで削り取れる。(図10[クリック])
このように、「カッターナイフ」は便利に使えるが、それは、液晶パネルには"硬質ガラス”が使用されているので、ナイフで擦っても"目に見える傷"が付かないからだ。
その途中の"粘りのある層"の除去には、"リグロイン"や"ラッカー・シンナー"などの溶剤を使う手法もあるが、"液晶パネルの周囲に取り付けてあるドライバ群"や"液晶パネルを張り付けてある接着層"への流れ込みが気になったので、多用はしなかった。
主に、弱溶剤と綿棒とナイフで、ゆっくり時間を掛けて取り除く方法を依った。
それで、1ユニット3時間だった。
[令和二年九月十一日(2020/09/11)]
PC110 nFSTN-LCD化 改良 [to English Note]
「PC110」の表示を司るFSTN-LCD、その腐った膜面を削る作業を、私は延々と続けて来たが、その最後になって、あることに気が付いた。
「カッター・ナイフ」の古くなった刃を折り取って、新しい刃にしたら、途端に"膜の削れ具合"が格段に良くなった。(図12[クリック])
刃先をルーペで観察したら、確かに古い刃は、"刃こぼれ"が甚だしい。
そこで、新しい刃と入れ替え、刃先を観察しながら、それが良い状態の時に膜を削っていったら、あっという間に全面を掻き取ることが出来た!(図11)
薄く残っている粘り気のある膜も、時には、刃先で丸めて取り除いたが、溶剤で溶かしてから取り除くよりずっと早く済んだ。
最後は、やはり溶剤を使って磨き上げたが。
これは、偶々、膜の乾燥状態が相当進んでいた為に、掻き取り易かったこともあるだろう。
でも、"鋭い刃"を使って削れば、膜の大部分を削り取ることが、可能ではないかと思う。
...しかし、もうこれ以上(の枚数)は、削らないつもりだ!
尚、後に、Moonlightさんが、膜面をオーブンで温めると、綺麗に削れるというレポートをアップしていた。
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+++ C5容量抜け?! +++
新しく削った「液晶パネル部」と(これは間違いないだろうと思った)「制御基板」を接続したが、やはり真っ白画面で、(前部の)「偏光板」を廻しても、「Fn+Ins/Delキー」を押し続けても、何も見えず。
だが、粘り強く考え続けた。
Moonlightさんから紹介してもらっていた「C5&C7の修理記事」を基に、一番最初に、別の「制御基板」でチェックしたら問題無くOKだったので、それっきり忘れていた。
それを、また最後に、やっと思い出して、オシロで"端子の状態"を確認してみた。
どうやらこの「制御基板」では、「C5」を信号が通り抜けていないらしいことが分かった。
そこで、小型電解コンデンサ10μF、63Vを並列に接続(図13)したら、...
すっと、画像が出て来た!(図14[クリック])
やった!「nFSTN-LCD」作成は完了した。今までの苦労が報われた!
(尚、此処の修理については、次回に)
因みに、上記、修理記事の「てんまにちゃん」氏の努力と技術力が素晴らしい!「C5&C7情報」には、最後に助けられた。感謝!
+++ 注目した駆動線は?! +++
「制御基板」が活きているか否かを調べる手段として、私が選んだのは、"横線駆動側の接続部"だ。
ここは、半田付けで付けたり外したりするのが、一番面倒なので、出来れば、ここだけで、「制御基板」の良否を判断したかった。
"縦線駆動側の接続部"は上下2か所あるが、もしこれらに不具合があるとしたら、画面上の線や帯での"部分的な表示欠陥"として見えるのではないかと思っていた。
それに、縦線側のコネクタ端子も、細過ぎて触る気がしない。
さらっと、オシロで見て、およそ信号は出ているようだから、大丈夫だろうと決め付けていた。
しかし、C5,C7が原因で、其処へ送られる信号の幾つかが欠けていたから、表示が出なかった可能性がある。
...とは言え、それらの信号群を、丹念に追い掛ける気力が無かったのも、実情だ。
+++ 保護フィルムと色味 +++
後ろ側の「偏光板」は、外形の四角形の一部をそのままの角度で切り出して使ったが、前側の「偏光板」は
見易いコントラストを探すために、大きなまま、そして「保護フィルム」を張った状態で置くだけにしてみた。
すると、「保護フィルム」と「偏光板」の間に(接着剤による?)薄い"干渉層"が出来ているらしく、色模様が見られた。(図17)
この写真では、斑(まだら)に見えるが、例えば青い海の色が、まっとうに青く見えたりして、悪い感じがしない。
"3色帯"を表示させてみると、"赤色"と"緑色"(写真では、"青色"に見える)は出ているが、"青色"は薄暗い"藍色"にしか見えない。(図18[クリック])
実は、この「保護フィルム」を剥がして使うと、(全体が均質の)"赤茶けた色"になるので、面白みは少ない。(図1参照)
位相差補償板が無い「nFSTN-LCD」は、表示色は不足している。
もし、それを補えるような「偏光板+」が出て来れば、それも使ってみたいものだ。
もしかしたら、既に、市場に出ているのかもしれない、「eBay」で探してみるかな?
...「90度偏光板」は見付ったが、確かSTN用は、200度辺りではなかったか?もう少し、調べよう。
[令和二年九月十三日(2020/09/13)]
PC110 nFSTN-LCD化 修理 [to English Note]
(腐って)映らなくなった(「PC110」の)「FSTN液晶(モジュール)」は「液晶パネル」面の清掃と「制御基板」の修理で、映る「nFSTN-LCD」に出来ることが分かった。
「液晶パネル」の両面の剥離・研削は、Moonlighさんの"パネル面を少し温めると良い"というレポートも参考になる。
「制御基板」の不良化は、C5とC7の劣化で、これらを交換すれば、直るようだ。
これは、「てんまにちゃん」さんの情報に拠ったものだ。
実際に、ルーペでコンデンサの端子部を見ると汚物が被さっていて、中身が劣化して液が滲み出していたことが分かる。(図20[クリック])
その他の箇所では、このような汚れは、殆ど見られず、半田面が見えている。
表裏二皮を剥いた「液晶パネル」と、そこを修理した「制御基板」とを適当に組み合わせて、仮の構成で動作させたら、ちゃんと表示が出るようになった。万歳!(図19)
その内、2枚の「液晶パネル」には、(眼に見える)"斑点や横線欠陥"があったので、一旦は接続した"接続部7本"の半田付けを外して、改めて無欠陥のモノに替えた。
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+++ コンデンサの取り外しと付加 +++
(練習用の)「制御基板」上の"劣化コンデンサ達"を、半田鏝で(無理に)取ろうとしたら、ランドが剥がれてしまった。
改めて、「耐熱フィルム」で周囲を囲って、「高温度ブロワ」で様子を見ながら加熱。
割合、短時間で外せた(図22[クリック])が、中には"ブスッ!"と弾けるコンデンサもあった。
これと置き換える「電解コンデンサ」を探したが、余り小さなモノが無いので、手持ちで最小型の10μF/63Vを使ってみた。
しかし、これは裏蓋/LCDケースを被せると、少し圧迫するのではないかと気になる。(図21)
(実験はこれで行ったが、後で改善する)
尚、これの耐圧だが、オシロで観察していると、電圧の最大振幅が10Vまであるのに、耐圧は、その2倍も無い。
我々のようなアマチュアだと、これでも良いが、普通は耐圧20V以上のものを使うのではないだろうか?
劣化の原因が、そこにあるとしたら、"設計ミス"か"製品不良"かのいずれかだろう。...でも、もう時効だな。(苦笑)
+++ 小型コンデンサと接続部の扱い +++
"ジャンク箱"の中を探したら、表面実装用の「電解コンデンサ」があったので、それを試してみることにした。
これらは、以前、廃PCなどの基板上から、「高温度ブロワ」で外してあったものだが、正邪不明だったので、"LCR-T4"で調べたら、いずれも良品(8.0〜8.9μF)と出た。
これらの半田面と、「制御基板」の半田面とを十分に磨いておいて、少し「半田ペースト」を塗布してから、片側ずつ半田付け。(図23)
実は、これの"半田付け"が、一番難しく感じた!!半田が、なかなか熔けないからだ。
この後でやらねばならない「7本ピン」の半田付けよりも、汗が出たほど。
追記:後日(2023/7/8)、ご指摘があって、2個の「電解コンデンサ」を±逆接続していたことが判明。
(写真上にその旨を記載。実物は、改修後、左程長期間は稼働させなかったので、悪影響は不明のまま)
「制御基板」と「液晶パネル」とを結合する"7本の半田付け端子"は、取り外す時には「針」や「細ピンセット」で1本ずつ丁寧に外した。(図24[クリック])
此処も、あまり無理な処置をすると、"ランド剥がれ"や"ピン折れ"などが起きるだろうと思うので、慎重にやった。
尚、「制御基板」の取り外しや挿入は、"コネクタ側"から、先に上または下に動かせば、スムーズに行くようだ。
逆側から動かそうとすると、なかなかうまく行かない。
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[English Note]
[Reiwa 2, Sep. 5(2020/09/05)]
PC110 nFSTN-LCD processing
"nFSTN-LCD" is a "My home-made terms" that I have attached, despite the fact that
It means "no Film STN-liquid crystal", which is the original "phase difference (compensation) film" that was ground and removed.
But this time it's Grinding processing. (Fig_2 [click])
At the beginning of the thing, No.7:"Take/Bamboo" became sick, and I paid for it, but I can not see "Initial display" because it is TFT.
It begins with what was in trouble.
I wanted to see "screen display" for everything, so I desperately worked on it so that the initial screen can be seen with "FSTN-LCD" which has deteriorated and disappeared.
I tried. ^^;
Grinding is a difficult (?) simple work (!) that requires about 3 hours per unit (two polarizing plates and layers), but it was mostly mechanical work.
(I defeated three of them!!! ... But a tragedy will be revealed at a later date. Except for the first one, the other three were annihilated/hidden. Backlight Only is brilliant !?)
I bought and used "Polarizing sheet" 163mmx163mmx0.2mm (?) with no color and no adhesive. (2 sheets \858 including shipping)
The rear "polarizing sheet" is cut into a rectangle and placed as it is. On the front side, it seems that the color is bad but the contrast is good when tilted about 15~20 degrees.
As expected, the initial "Easy Setup" was displayed properly, and the "Pasonaware" that started up had curious colors, but I've come to understand the contents well. (Fig_1 This LCD panel has two major defects)
I want "PC110" to be "dynamically preserved" as much as possible. I also made 3 units.
(However, the main No.7:"Take/Bamboo" seems to be still in poor condition, and "out-of-sync" is terrible. Will be a separate article)
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+++ Tools and processing target +++
The previous processing was almost a trial-and-error process, so I don't think I paid much attention to the safety of the "LCD unit".
Currently, the only past processed product left is one unit, but when I checked it, it was unfortunately immobile state.
Therefore, this time, I focused on working so as not to damage the module body.
The tools used were a cutter-knife, cotton swabs, a tweezers, a +driver, adhesive stripper (regroin type ?), backing plates, and auxiliary pliers, bamboo skewer, etc. (Fig_3)
However, the ones I used most heavily were the "cutter-knife" and "reliable plate".
The first machined unit was finished well, so the remaining two pieces that had been preserved were also processed. (Fig_4 [click])
(I divided it into 2 days, but my muscles in my shoulder were screaming, as expected. ^^;)
+++ Preparation before processing +++
Before starting the surface treatment, first remove the "Backlight", but at that time, the "bending hook" that fixes the "control circuit board" to the "frame" should not be accidentally returned, I put on a red patch. (Fig_6 [click])
There are three points to keep in mind when removing the "Backlight" (Fig_5).
1. Remove and store multiple sheets as one pack as possible.
2. Do not drop dust particles that spill when removed on the sheet.
3. Carefully remove the spilled dust particles one by one with tweezers.
The dust particles are the deterioration of the double-sided tape and are very difficult/almost impossible to remove when rubbed on the lens sheet.
So, I was troublesome, but I removed them one by one. (I was at a loss because it was difficult to understand which side of the sheet was attached)
+++ The backing plate is important +++
This time, as much as possible, I devised so that force is not applied around the "control circuit board" and the "liquid crystal panel" (where the drive terminals are bonded).
For that purpose, I prepared a wood "reliable plate" with a thickness of about 7 mm. (Fig_7, Fig_8 [click])
(Actually, I prepared another "backing plate" that was the same size as the LCD panel, but it was a little too small to use, so I stopped it on the way.)
The "polarizing plate" was peeled off while holding down the "liquid crystal panel" itself without touching the surrounding frame as much as possible.
These can be peeled off relatively easily.
However, it is very troublesome to remove the deteriorated film/layer thereafter.
+++ Usefulness of cutter-knife +++
How to remove this deterioration layer is different for each person when we see it on the Internet or "YouTube".
I scraped the "dry film" using the "cutter-knife" pushing with my finger. (Fig_9)
The "sticky layer" near the glass face (not dried and not completely cut) cannot be scraped off with the knife alone, so it was scraped off with "peeling liquid" and "cotton swab".
Also, small residual particles that cannot be removed with it can be scraped off with the knife (looking through a loupe). (Fig_10 [click])
In this way, the "cutter-knife" can be used conveniently, but it is because the "hard glass" is used for the liquid crystal panel, so even if it is rubbed with the knife, there is no "visible scratch".
There is also a method of using a solvent such as "ligroin" or "lacquer thinner" to remove the "sticky layer" on the way, but "drivers installed around the liquid crystal panel" or "liquid crystal panel" Since I was worried about the flow into the "adhesive layer attached", I didn't use it too much.
Mainly, a slow solvent and a swab and knife were used to slowly remove the solvent.
So it was 3 hours per unit.
[2020/9/11]
PC110 nFSTN-LCD improved
FSTN-LCD, which controls the display of " PC110 ", I have been working on scraping the rotten film surface endlessly, but at the end, I noticed that there was.
When I cut off the old blade of the "cutter knife" and replaced it with a new blade, the "shaving condition of the film" improved dramatically. (Fig_12 [click])
When observing the cutting edge with a magnifying glass, it is true that old blades have a great deal of "spillage".
So, I replaced it with a new blade, and while observing the cutting edge, and I was able to scrape the entire surface in no time ! (Fig_11)
The sticky film that remained thin was sometimes removed by rolling it with a cutting edge, but it was much faster than dissolving it in a solvent and then removing it.
At the end, I polished it with a solvent.
This may have been easy to scrape because the membrane was very dry by chance.
However, I think it is possible to scrape off most of the film by scraping with a "sharp blade".
.. .. .. However, I will not cut any more (the number of sheets) !
Later, Mr. Moonlight posted a report that if the glass surface is heated in an oven, it can be sharpened cleanly.
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+++ C5 capacity missing ?! +++
I connected the newly cut " LCD panel " and the "control board " (I thought this was correct), but it was still a blank screen.
Even if I turn the " Polarizing plate " or keep pressing the " Fn+Ins/Del key", I can't see anything.
However, I kept thinking tenaciously.
Mr.Moonlight introduced me to " Based on the "C5 & C7 repair article ", I checked it on another "control board" and it was OK, so I completely forgot.
Finally, I finally remembered it and checked the "terminal status" with an oscilloscope.
Apparently, it turned out that the signal did not pass through " C5 " on this "control board".
Therefore, if a small electrolytic capacitor of 10 μF and 63 V is connected in parallel (Fig_13), ...
The image came out quickly ! (Fig_14 [click])
I did it! The creation of " nFSTN-LCD " is complete. The hard work so far has been rewarded !
(In addition, about the repair here next time)
By the way, the technical ability and his efforts of Mr." Tenmani-chan " in the above repair article Great ! This "C5&C7 Information" was the last help. Thanks!
+++ What drive line did I pay attention to ?! +++
As a means of checking whether the "control board" is alive, I chose the "connection on the horizontal line drive side".
It is the most troublesome to attach and detach by soldering here, so if possible, I wanted to judge the quality of the "control board" only here.
There are two "connections on the vertical line drive side" above and below, but if there is a problem with these, "partial display defect in the line or band on the screen I was wondering if it would look like".
Besides, the connector terminal on the vertical line side is too thin to feel like touching.
When I looked at the oscilloscope, it seemed that there was a signal, so I decided that it would be okay.
However, due to bad C5 and/or C7, it is possible that some of the signals sent to them were missing and were not displayed.
... However, the fact is that he didn't have the energy to chase after those signals.
+++ Protective film and screen color +++
The "polarizing plate" on the back side was used by cutting out a part of the outer quadrangle at the same angle, but the "polarizing plate" on the front side was used.
To find a contrast that is easy to see, I just put it in a large size and with a "protective film" on it.
Then, it seems that a thin "interference layer" (with the adhesive ?) was formed between the "protective film" and the "polarizing plate", and a color pattern was seen. (Fig_17)
In this photo, it looks like spots, but for example, the color of the blue sea looks really blue, so it doesn't feel bad.
When I try to display the "three-color band", "red" and "green" (which looks like "blue" in the photo) appear, but "blue" looks like only dim "indigo". (Fig_18 [click])
Actually, if I peel off this protective film and use it, it will be " reddish brown color " (the whole is homogeneous), so it is not interesting. (See Fig_1)
The display colors of "nFSTN-LCD" (without the phase difference compensation plate) is not enough.
If a " polarizing plate + " that can make up for the shortage comes out, I would like to use that as well.
Maybe it's already on the market, why not look for it on "eBay" ?
... I found a "90 degree polarizing plate", but wasn't it around 200 degrees for STN ?
Let's find out a little more.
[2020/09/13]
PC110 font> nFSTN-LCD repair
"Bad LCD panel/module " of " PC110 " was able to convert to Good nFSTN-LCD with successful by cleaning the surface and repairing the " control board ".
For peeling and grinding both sides of the "Bad LCD panel ", Mr. Moonligh 's "report that it is good to warm the panel surface a little" is also helpful.
The defect of " control board " is caused by deterioration of C5 and C7 , replacing these seems to fix it.
This is based on the information of " Tenmani-chan ".
In fact, when I look at the terminal of the capacitor with a magnifying glass, I can see that it was covered with dirt, the contents deteriorated, and the liquid was seeping out. (Fig_20 [click])
In other places, such stains are rarely seen and the solder surface is visible.
If the " LCD panel " with the front and back skins (/films) peeled off and the " control board " repaired there are properly combined and operated in a temporary configuration, The display is now displayed properly. Banzai ! (Fig_19)
Of these, the two "LCD panels" had " spots and horizontal line defects " (visible to the eye), so I connected them once. I removed the soldering of the book and replaced it with a defect-free one.
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+++ Capacitor removal and addition +++
When I tried to (force) remove the "deteriorated capacitors" on the "control board" (for practice) with a soldering iron, the land came off. (This was failure.)
Surround the area with a "heat-resistant film" and heat it with a "high-temperature blower" while watching the situation.
I was able to remove it in a short time (Fig_22 [click]).
But there was some bursted capacitors.
I searched for an "electrolytic capacitor" to replace this, but I didn't have a very small one, so I tried using the smallest 10μF / 63V which I had.
However, I'm worried that these may suffer a little pressure from the back cover (LCD case). (Fig_21)
(I did the experiment with this, but I'll improve it later)
When I observing with my oscilloscope, the maximum amplitude of the voltage is up to 10V, but the withstand voltage is not over twice that.
For amateurs like us, this is fine, but we will designe usually use something with a withstand voltage of 20V or higher.
If the cause of the deterioration is there, it may be either a "design mistake" or a "product defect".
+++ Handling of small capacitors and connections +++
When I looked inside the "junk box", I found a surface mount "electrolytic capacitor", so I decided to give it a try.
These were removed from a board such as a waste PC with a "high temperature blower".
But since it was unknown whether they were right or wrong, I checked it with LCR-T4 ".
All of them were good ! (8.0~8.9μF).
Postscript: Later (July 8, 2023), it was pointed out that two "electrolytic capacitors" were connected in reverse. turned out.
(This is stated on the photo. It was not operated for a long time after repairing, so the bad effects are unknown.)
Thoroughly polish these surfaces and the solder surface of the "control board", apply a little "solder paste", and then solder one side at a time. (Fig_23)
Actually, I found this "soldering" to be the most difficult !! This is because the solder does not melt easily.
I sweated more than the "7 pins terminal" soldering that I had to do after this.
The " 7 pins terminal " that connect the "control board" and the "LCD panel" were carefully removed one by one with "needle" or "fine tweezers" when removing. (Fig_24 [click])
Again, I think that if I take too much force, "land peeling" and "pin breakage" will occur, so I did it carefully.
The removal and insertion of the " control board " seems to go smoothly when I move it up or down from the " connector side" first.
When I try to move it from the other side, it doesn't work very well.