[021127]

TP230Csの、CPUを換装しました

先日のTP230Cs3代目)の購入は、半分衝動買いに近かったのですが、頭の半分ではCPU換装を考えていました。
TP230CsのCPU換装は、以前に失敗しているのですが、今は多少腕も上がっているでしょうから、再度挑戦。(江戸の仇を、長崎で?)

必要なCPU Am5x86-P75は、ジャンクのAMiTY VPを買って来て、これから採りました。

試験的に、2代目のを換装したら、1発で成功!(上手く行ったせいか、夢にも出てきました)
さて?3代目も換装するか、はたまたオリジナルのまま残しておくか、今考え中。
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CPUの採取
AMiTY VPAm5x86-P75が載っているのは、知っていましたが、これを外して使ってみようと考えたのは、TP230Csを見掛けた時です。

でも、手持ちのAMiTYを潰す気は毛頭ありません。たとえジャンク品とは言え正常動作するものを壊してしまうのは、何とも勿体無い。

で、程度が最悪なのを2台買って来ました(残り滓の2台で、恐らく誰も欲しがらないような代物)。\1,980+税/台。
(もっと後になれば、五百円ほどで叩き売りされていたのですが)

左写真は、裏蓋を外して、中を開けた状態です。

CPUは、中央のよく見える場所にあります。(赤丸印の箇所)

AM486DX5-133動作電圧パッケージケース温度
W16BGC3.45VPGA85℃
V16BGC3.30VPGA85℃
W16BHC3.45VSQFP85℃
V16BHC3.30VSQFP85℃
CPUを基板から外すのに、高温ブロワを使い、簡単にはずせたました。

問題はCPUの特性ですが、これの使用電源電圧が分かりません。印刷されている記号(AM486DX5-133V16BHC)が、手持ち資料のと違うのでちょっと迷いました。

そこで、ネットを探し回って、「じゅんけの館さん処」(リンク切れ)を発見。
左上の表は、★PC改造実験室★内の「Am5x86P75について」に載せておられるデータを使わせて頂きました。感謝!m(._.)m 
尚、AMD社のAm5x86等の資料は、既に見当たらず!(確認:2021.02.24)

これから、3.3Vで動作可能で、温度耐性も85℃だから民生用では一番いい型だと分かりましたので、安心(?)して換装に励めます。(まあ、分からなくても、1度はやっていたでしょうけど)

CPUの換装

外したCPUに関しては何の実績もありませんので、まずは(キーボード不具合がある)2代目を犠牲にするつもりで、換装してみました。

Am5x86-P75の取り外しは高温ブロワでやりましたが、取り扱いはピンを曲げないように、慎重に、慎重に!(ホント、曲がり易いんだから!)
i486SXの取り外しは、折り刃式のナイフで、1辺1刃を使って切り落としました。パターンを削らないように、慎重に、慎重に!(力が要るけど、やり過ぎは怖い!)
Am5x86-P75の再搭載は、既にメモリの換装などで多少は腕が上がっているはずなので、"大丈夫だ!大丈夫"と自分を励ましながらやりました。
他方、ヘッド・ルーペ、先細ピンセット、先細絶縁型半田鏝、0.3mm細半田線などの道具・材料類の整備も有効だったような気もします。

電源部の細工
細工は、メイン基板を筐体から抜き出して、裏返してから、行う必要がありました。(CPUの換装だけなら、キーボードと液晶表示部を外す程度でもできるのですが...)

先人の書には、「R27に並列に0.1Ωを2個付けよ!」とあります。しかし、「(危険だけど)ショートする手法も...」ともあるので、抵抗代わりに極細線を爪楊枝に10回程巻いて押し潰したものを使ってみる事にしました。(ほんの気休め?)
このR27は、多分過電流検出用の抵抗でしょう。(CPUを換装すると、そのままでは、電源を入れると直ぐ切れてしまう症状が出るはずです。これは以前の経験ですが、今回は確かめず)
それで、検出抵抗値を1/3にして、制御最大電流を数倍に増加させるようなのですが、便法として、ショートして非検出・非制御にするわけです。(電源部昇天の危険性はありますが、今の処はまだ、逝き、いや生きてるようです)

3倍から4倍速への変更
クロックは33MHzですので、そのままだと3倍速の100MHzになります。最初、それでWindsock値を採ってみました。

気のせいか、100MHzでもWin98の立ち上がりや処理が随分速くなったような感じです。夏場を凌ぐ事を考えると、もう、これ位でもいいか?と思いましたが、最後はやはり4倍速に変更。

方法は、CPUの11番の足ピンを浮かせて、10番へ並列に接続。
(初め、全体を半田付けする時に同時に処置しておけば楽なのですが、一旦半田付けをした後で足ピンを持ち上げるのは、なかなかに難儀)
まあ、その苦労?で、ベンチ・マーク値も、それなりに上がりましたが。

キーボードの修復
133MHzで走り出したのでほくそ笑んだのですが、こうなるとキーボードの不具合(ESCや1,2,Q,W,A,Sの列がまったく入力できないの)が、益々具合が悪い。

キーボードを付け替えたりして調べてみると、この不具合はキーボード側ではなくて、本体基板側に原因がある事が分かりました。
そこで、ものは試し!?と、基板上のダイオード・アレイ群の端子に半田を足して、じっくり加熱してみました。そしたら、"アーラ不思議!"キーボードの不具合が見事に治りました。(こんな事って、初めて!)

というわけで、生け贄だったはずの2代目が、見違えるように速くなったし、全部のキーも(テカリはありますが)ちゃんと使えるようになったので、3代目のCPU換装は止めるかな?と迷っているわけです。

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