[2009.12.26〜2010.2.1]
単球ラジオ 作成 ↓最終形
+++ ケースと回路 +++ [2009.12.16]
12Vだけで動作する真空管(12AF6 \1,500税・送料込)を買ったので、これで、「単球ラジオ」(以前の例)を作りました。
以前のものは、中身を作ってから単純な四角い外箱に入れたので、“置物”にするには、面白味が無いですね。(その例)
今回は、少し凝った外箱にしたかったので、ジオラマ風のタカラトミー製プラレール用「いなかの駅」(J-23 \599税込)を使いました。(左写真[クリック])
“回路部品”は、分散すればプラットホーム下へ(楽々)入ると思うのですが、2連バリコンやボリューム(バリオーム)の取り付け方や、真空管の置き場所、立て方が、難しい!?(左写真)
+++ 回路案 +++
当初、回路は、取り敢えず、電源は別途考えるとして、左図を考えました。(後で、低周波部などが、大きく変わります)
感度は、バーアンテナの短いのでも、そこそこは聴こえるだろうと思いますが、問題は音量。
こうした置物の場合、やはり、「イヤホン」ではなくて、出来れば「スピーカ」で聴きたいものです。
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+++ 部品の置き場、使用パーツ +++ [2010.01.04]
真空管の置き場所は、元は“WC”のあった所に、バリコンやVR(ボリューム)は駅舎の中にしてみました。(左写真)
(しかし、これは後で変更に)
ポリ・バリコンやVRは、“ケース内に入るサイズ”を集めました。(左写真[クリック])
既製品で、箱との統一性が無いのが、少し残念ですが、止むを得ませぬ。
穴あけには低速ドリルを使いましたが、刃径が4mmφ以上になるとプラスチックに刃が食い込んで、油断していると本体まで振り回されました。(注意注意!)
後は、バーアンテナの取り付け場所に、工夫が必要です。
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+++ 基板の加工 +++ [2010.01.09]
部品類の取り付けには、やはりプリント基板を使った方が良かろうと考え、汎用基板を「プラットホーム」下の空間内に納まるように加工して、収めました。(左写真)
基板の両サイドを金鋸で切り落とすのは簡単でしたが、“凹んだ部分”の切り落としが、やや面倒でした。
ナイフで溝をつけた後、電工ペンチで、強引に折り曲げて落としました。
尚、下の元箱は、(少し加工して)「置台」にしてます。(左写真[クリック])
“半田付け作業”は、本体を裏返した状態で行う必要がありますが、植木などは「プラットホーム」から外したくないので、それらを付けたまま作業が出来るようにしたわけです。
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+++ 中波帯に同調せず? +++ [2010.01.15]
「バー・アンテナ」は、取り敢えず、駅舎の下に仮置きしました。(左写真)
その状態で、「バー・アンテナ」と「ポリ・バリコン」の同調周波数の範囲が、AM帯に入っているかどうか、ディップ・メータで調べたのですが、どうもオカシイ???(左写真[クリック])
中波帯、短波帯を探したけど、同調点が見付かりません!
そこで、ポリ・バリコン(\230税込)だけを調べてみました。
これは、購入時に、ちゃんと最大容量を確認していたつもりだったのですが。
(でも、中を覗くと、どうも羽根の枚数が少ないような気もする...)
+++ ポリ・バリコンの怪 +++
自家製のLCメータで、ポリ・バリコンの容量を測ってみました。やはり、最大容量は、どちらも約27〜30pFでした。(左写真)(ウッソー!?)
これでは、とてもAM帯には使えませぬ。
因みに、通常の2連型のAM側は、ちゃんと300pF以上あります。(左写真[クリック])
出来れば、こちらを使いたい処ですが、実は、部厚過ぎて取り付けられな〜い!
後で考えたら、どうやら、これは“FM専用”だったのではないか?と。(オソマツ!)
止む無く、ポリ・バリコンを追加購入しました。
ところが、これも片側が、容量不足!?
AM用2連型と書いてあったのですが、実はスーパ・ヘテロダイン用らしく、150pFと70pFの、片方の容量が小さいタイプでした。
両方に同じ容量が必要な“高周波増幅段付きストレート用”には不適です。
+++ ポリ・バリコンの改造 +++
また、追加購入するのも嫌なので、これらの中を開けて構造を調べてみました。(左写真[クリック])
これは、分解、再組立てが可能なようで、容量増加も可能らしい。
アルミ薄板の「ローテータ」、「ステータ」と「ポリ・フィルム」を足して、容量増量(70pF→150pF)の改造をしました。(左写真)
実は、容量が「150pF」でも少ないのですが、取り敢えず、これでやってみます。
その為には、合うようにコイル(バーアンテナ)の“巻き数”を増やす必要がありました。
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+++ コイル巻き直し +++ [2010.01.20]
「バー・アンテナ」(コイル コア長さ約68mm)に0.3mmφの線を使って、巻き数約80t、巻き幅25mmにしたら、インダクタンスは約390μHで、まだ少なかった。(左写真[クリック])
再度巻き直すのに、0.25mmφを使って、コアの中央部に寄せて約72t巻いたら、約525μHになりました。これなら、OK!(左写真)
これで、同調出来る最低周波数は、およそ610KH辺り。
最高は、およそ1,500KHz位か。
(関西では、低い方のJOBKが666KHz、高い方のラジオ大阪(OBC)が1,314kHzだから、まぁOKでしょう)
+++ 大改変 +++
当初、真空管の場所を“便所”の位置にしていました。
しかし、「ポリ・バリコン」や「バー・アンテナ」の場所を“待合所”の中にしたので、高周波関係の配線が、やたら長くなってしまい、ノイズなどが混入し易くなる恐れがあります。
そこで、思い切って真空管に場所を“待合所”近くに移し、同時に、便所の建屋も元に戻しました。(左写真)
そのついでに、その建屋の中に「小型楕円スピーカ」を、(無理にでも?)入れ込むことを考えました。(左写真[クリック])
「スピーカ」金具をヤスリで削ったりして押し込んだら、下部が少しはみ出して「便所の建屋」が1mmほど浮き上がりますが、何とか留められました。
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+++ ICアンプ追加 +++ [2010.01.26]
スピーカを鳴らすには、レフレックスでも“単球”では、音量が不足しそうな気がしていました。
偶々、日本橋・デジットで、廉価な“ICアンプ基板”を見付けたので、これを、低周波出力(パワーアンプ)に追加してみる事にしました。(左写真)(\50税込/枚)
この基板の出力部には、JRC 2073のBTL回路が使われていて出力トランスも不要だし、必要なC(キャパシタ),R(レジスタ)も乗っていたので、必要箇所を切り出して、両面テープで基板に貼り付けて利用しました。(左写真「クリック])
これって、「単球ラジオ」と呼ぶには、“反則”に近いのですが、スピーカを鳴らしたい為の止むにやまれぬ処理でして...
低周波出力部の増幅度は十分なので、敢えて(下手すると発振しそうな)リフレックス方式にする必要もなさそうなので、高周波1段のストレート方式に変えてみました。
+++ 試作1次・試験バー・アンテナとVRの移動 +++ [2010.01.28]
この構成だと、関西の放送局数局(JOBK,JOBB等4局)が受信出来ました。(受信音の例:デジカメEX-Z600で録音)
鳴らし始めると、色々問題点が見付かって、それらを、早々に対策。
*バー・アンテナの取り付け位置の変更
*VR(バリオーム)のツマミが廻し難さ対策
*AGC(自動利得調整)の試み
バー・アンテナは、地面に近いと、“感度低下”や“ノイズ増加”があって良くないので、高い場所−“待合所の壁面”に移動。
コア部を両面テープ(端子群は、セロテープ)で留め付けたのですが、心許無いので、2mmφのビスで下支え。(左写真)
これで、状況は大分改善されました!
VR(バリオーム/ボリューム)は、操作性が良さそうな左前に移し、(“低周波段の音量調節用”は止めて、)“高周波段の感度調節用”に変更してみました。(左写真[クリック])
(別途、音量調節には、半固定VRを基板上の半田付けで取り付け)
+++ 最終回路図 +++
最終の回路図は、左図。
「電源DC12V」は、“ノートPC用ACアダプタ”を利用。
“受信能力”は、関西の4局。(外部ANT無し、指向性有り)
多少、発振気味だったので、高周波段間部は、「非同調回路」にし、更にダンピング抵抗を入れて、発振生起を抑制。
検波部は、AGC電圧を生成しようと「負倍圧整流」にし、高周波段のG1へ直流分を戻しました。でも、あまり、AGC効果は無さそう。
低周波出力部NJM2073は、最大定格が15Vらしいので、ツェナーで供給電圧を7Vに落としました。
(ICアンプは、ゲインが有り過ぎたので、半固定VRを入れて入力を調節)
最後の最後に、保存の為に、これを元の“化粧箱”に収納しようとしたら、VRの向き(手前への突き出し)が拙かった!(左写真[クリック])
急遽、ケースを加工して、VRを上向きに変更しました。
後日、まく☆彡さんから、“JOCR(ラジオ関西)は受からないの?”ってコメントがあったので、調べたら、“アース線”(もどき...多分、擬似アンテナ)を接続すれば、弱いけど聴けました♪(JOCRの受信音)
+++ 再組立完了 +++
最終版「いなかの駅ラジオ」(左写真)。
最終回路図。(左写真[クリック]。
これなら、置き物としても使えるか!?
尚、無駄穴箇所には、緑色の“円形パッチ”を複数枚貼って補修。(1袋\105税込み)
上手く隠せてます。(笑)