[060324]

可変DC電源を、再構成しました.

先に、ノートPC用マルチACアダプタを作りましたが、これは単純な3電圧切り替え方式でした。
また、ノートPCの電源入力について調べた時、手持ちの可変DC電源max15Vで最高電圧が足りず、別に嵩上げ用アダプタが必要でした。
それやこれやで、30V位まで上げられる可変DC電源が欲しくなったと言うわけです。
昔自作したもので電圧だけはそれに近いのはあるのですが、中身は時代遅れのトランス式で、安定性も良くありません。

そこで、その外側(ケースやメータなど)と、以前に買ったジャンクのACアダプタ(\560税込)とで、再構築にトライしてみました。
結果、予想外に上手く行って、max35V,max3Aの(比較的安定な)可変DC電源が出来上がりました。
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構成材料.
分解・流用したACアダプタは、日本電産製の[NIDEC MODEL SKA-4020-34]と表記された20V,2Aのもので、外箱が馬鹿でかくて、あまり一般受けしそうにない代物。(んで、多少安かった?)
中身も比較的単純な構成でした。(まぁ、こんな物の方が弄り易いし、融通性もありそう)

これの外箱を外し、基板のパターンの隙間に3個ほど孔を開けて、筐体に固定しました。

筐体の方のメータやVR、スイッチ類はそのまま利用。ただ、VR(可変抵抗器)は旧のものから、100KΩに替えました。
尚、メータは、元々は20Vの電圧計だったのですが、改造してフルスケール1mAの電流計にしてあります。(下図の<クリック>で、メータの外見)

回路や部品など.
まず、このACアダプタの回路を描き出して見たのが左図で、回路構成は割合単純。左図の赤色部が、今回追加した箇所です。

出力電圧は、20Vツェナ・ダイオードで設定してありました。
これの代わりに100KΩのVRを入れて、出力を可変にします。

最大で35Vまで出ました。最低は2V位まで下がるようですが、実用性は試していません。(min5V位が無難かな?)

元のツェナを使って、スイッチの切り替えで、「20V固定電圧」が出るようにもしました。ただ、「電流検出抵抗(0.5Ω)」などの影響で、実出力電圧は約18Vになっています。
(この電流検出抵抗として、廃ノートPCの基板上にある[xxmΩ]などの低抵抗を使う手もあるんですが、今回は省略)

可変DC電源では電圧計が必須ですが、これには毎回苦労させられます。その時の必要最大電圧の電圧計を買えば済むのですが、それが結構高いんです。(通販で千円/個、店頭で二千円/個以上?)
で、苦肉の策!上図の<クリック>で、メータ(電圧計)が見えますが、これは内蔵抵抗(20KΩ)を外して、(本来の)F.S. 1mAの電流計として使っていて、直列に入れる抵抗を変えて、最大4Aの電流計表示値/5A)、あるいは最大40Vの電圧計表示値x2V)にしてあります。

これらの表示は、後日問題を発生したので、改善しました。(後日記事

供給能力のこと.
電流は最大4Aまで測れる事にしてありますが、本体に実際どの程度の供給能力があるかは分かりません。
試しに、幾つかのマシンで試してから、最後に瞬時最大電流が一番多そうなNL5703を使って、20V固定(実電圧は18V)で調べてみました。

立ち上がり時には、電流は3A前後で振れていましたが、勿論、電圧は変化せず。(左写真は、その様子)
この様子から、連続的には2Aが限度でも、瞬間的になら3.5A位まで供給出来るのではないかと思います。

従って、実験用電源としては、当初目標の35V、または3Aは達成出来たと言えそうです。(尤も、同時に両方を長時間満足させる事は出来ないでしょうけど。ホントの実力は、またいずれ気が向いたら調べようと思っています)

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