[2003/02/04]

メイン・メモリの、換装に失敗しました

PC110のCPUを調べるために周りに何か物を置こうにも、拡張メモリ板を乗せると、CPU横のスペースが殆ど残りません。(参考写真:拡張メモリ板の左側がCPU)
そこで、拡張メモリ板を外してしまえないか?と、メイン基板上のメモリを、これまでの拡張メモリ板でやったのと同じ手法で、32MBに換装してみる事にしました。
(遂に、虎の子のPC110本体に、手を入れる事に...)

結果は、見事に失敗。 [(-"-)]

最後は、悪あがきのチップ剥がしで、ランドやパターンまで仲良く剥がれて、最早旧状復帰が不可能に。
でも、不幸中の幸いで、拡張メモリ板だけでも動作はするようですが、max16MB。(とほほ...)

チップ剥がし
きしもとさんに頂いたメイン基板で、前以ってチップ剥がしの練習はしてあったのですが、今回は半田鏝を焼き過ぎていたため、ランドが1箇所剥がれてしまいました。(実際は、それだけでは無かったかも。基板まで焼けてましたから)
基板を固定していなかったせいもあって、チップを剥がそうとしたら、ズルズル基板が動いてしまったのも、失敗の一因。

でも何とか、2チップを剥がしました。(左の写真群は、チップ剥がしの前後)
(憎たらしい事に?)メイン基板には、並行パターンや類似パターンが一切ありません。(これは、製作する側も大変だったでしょうが、見る側も補修などする際の手掛かりが極めて少ないので、嬉しくない布線方法です)

補修と配線作業
剥がれたランドは、データ入出力D0(仮に、IO-U0と呼称)。(裏側の拡張用コネクタから線を引く手もあったのですが、)探したら同じ面上にスルー・ホール箇所が見付かったので、それに接続。(左写真)
それに、メモリ・チップ下のA10,A11のランドは、とても弱そうだったので、別の強そうな箇所を探しました。幸い、チップ抵抗の付いたランドがあったので、これを利用。

RAS0は、メモリ・チップ下のランドから、そしてRAS1は、ぽんたさん処の「内蔵メモリに4MB増設」の記事などを参考にさせて頂いて、裏側から引き回して来ました(左手前からVHC86へ伸びている線が、それ!)

不動状況
配線は、何度も確かめました。(確かめる度に、間違っている所が出て来て、ちょっと自信喪失気味)
(気力も薄れて来たので、)兎に角、換装基板をケースに組み込んで、液晶パネルを付けました。(キーボードは、未接続)

電源を入れると、"プツッ"と音はしますが、画面は少しも明るくなりません。(動作する場合は、大抵、「バックライトは点灯、表示は無し」なので、ほの暗く光るはずなんですが)
できる事は、色々やってみましたが、動作する気配無し。更に、子亀ICなどを外して、最小限の構成でやってみたけど、まったく変わらずの状況でした。(CPUは、動作しているようですが)

不動の原因は、多分何処かのショートか断線だろうとは思うのですが、何せチェックの手段が限られますので。両手で基板を抱え、導通チェックをしていたら"糞テスタ"からは、音が出なくなるしで、散々。
"もっと、粘れ!"という密かな声も聞こえていましたが、(疲れていたせいもあって、)"面倒だ!"とばかり、刀半田鏝で"エイ!ヤッ!"とチップを剥がしました。"わおー!ランドがごっそり付いて来た。おまけに、糸引いてる(リード線のこと)!"

これが、拡張メモリ板の場合なら、すべての信号線がコネクタ部にあるので、何とか処置できますが、このメイン基板ではどうしようもなさそう。

ドドーッと疲れを感じながら、剥がれ掛けのランドやリード線を、丁寧に切り外して、後始末。
左の写真は、半壊メイン基板をフレームに再装着した図。丸印は、メモリ・チップの元存在箇所。
(やれやれ、これで、このマシンも一巻の終りか...)

生存の可能性が!
実メモリが、RAS0,RAS1領域に無くて、RAS2,RAS3領域にある場合、どんな動作になるのか、不安と同時に興味もあったので、何はともあれ拡張32MBメモリを載せてみました。
が.....ウンともスンとも.....云わず。

次に、標準の4MBを乗せると、"オオッ、動いた!"...更に、16MBでも動きました。(ほっ!)
では、32MBは?

32MBは
今の処、やってみた範囲では、16MBを越えられませんでした。(何んでかなぁ?)

RAS2での16MBを基本にして、容量拡張用にRAS0,RAS1,RAS3などを使ってみましたが、いずれも立ち上がらず。
次に、始めRAS2の16MBでDOSを立ち上げておいてスタンバイ状態にし、スイッチで他のRASを付加してメモリを拡大するよう切り替えてから通常動作に戻して、Over20mでサイズ指定をすると、その途端にハングアップ。
(ただ、このプログラムは、RAS2,RAS3領域の容量だけを変更する機能が主で、RAS0,RAS1接続時への対応には無理があります。これは、作り替えないといけません)

嘆息.
これで、CPU換装などと言う不届きな企みが、一挙に萎んでしまいました。まあ、本体が動作しているだけ救いですが。
(当分は、チマチマと拡張メモリでも弄くって過ごすことになりそう。"人生は、一歩進んで、二歩下がる♪")

[表紙頁]へ  関連記事の目次へ