PC110 TFTパネル化 一歩前進
これまであれこれ試して来て、出来るとも出来ないとも分からなかった「PC110」表示の“TFTパネル化”だが、やっと、その可能性が見えて来た!
使った「TFTパネル」は、ナビ機用800x480ドットのもので、入力は“FPC/FFC 40ピン”。
(内、5本+1本はタッチパネル用なので、実質は34ピンということ)
「PC110」の「STN液晶パネル」向けの出力信号線群を、そのまま対応する「TFT液晶パネル」の入力信号線群に繋ぐだけ。バッファもレベル変換も不要。
問題は、ビデオチップ「CT65536」のレジスタ群を適切に設定してやることだけらしい。
“キモ”は、やはり、[DEN]信号をどうやって作るか?って処だった。
四苦八苦したが、一案を試したら、ピタッと停止した綺麗な文字列が並んだ!(図1)
まだ、白文字が、シアン色でしか表示出来ていないが、“試み”は大きく一歩前進した♪
雑に組んだ実験系だが、ピンの接触不良が無くて確実なら、文字列の端から端まで、揺らぎの無い安定した表示が出せるようになった。(図2<クリック>)
更に、弄り捲くっていたら、表示内容も少し豊富になった。(下記)
今回の実験をしながら、先般読んだ赤崎 勇氏の『青い光に魅せられて』の中に出て来る、“セレンディピティ”(そうじゃないのに!)という言葉を、何度も思い出している。(今回の結果は、ノーベル賞などにも縁遠いけれども、兎に角、“探しているモノを見付けた”と言う意味では同じだと思う)
後、実用化出来るようにするまでには、まだまだだろうと思うが、何とか640x480で、256色は出したいものだ。
計ってみると、「パネルサイズ」は、この6型が丁度良さそうなので、「PC110」に詰め込むことも考えねば。。。
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+++ 微かな兆し +++
「CT65535」の技術資料を見ながら、“レジスタの設定”をあれこれ変えて、その度毎に「CTR表示」から「LCD(表示)」に切り替えていたら、切替時に、一瞬だが、文字列が見えた!(図3 一瞬なので、写真撮影に苦労した!)
どうやら、それは、「CRT」で表示させている内容らしい。(図4<クリック>)
このことから、2つの点で確信が持てた。
+今の接続で良い!これで、必ず安定的に表示出来るはずだ
+切替時に見えるとしたら、信号間の“タイミング”の問題だ
そこで、思い出されるのが、無くて探し回った[DEN](Data ENable)信号の“出力端子”のこと。
やはり、これが無いと駄目かなぁ?工夫して作れるものかな?と思案した。
+++ [LP]廃止、[DEN]採用 +++
通常、[DEN]信号は、[LP/HSync]より遅く立ち上がって、次のそれより早くに終了し、ちょうどその中間地点に[LP]信号がある感じだ。
ならば、[DEN]信号から[LP]信号が作れないか?と考え、まず、[CT65535]のレジスタXR4Fを0Cxhにセットして、「LPピン」から[DEN]信号が出るようにした。
この[DEN]信号を、「TFTパネル」側の[DEN]端子へ接続。
一方、[HSync]の方は、「コンデンサ」と「抵抗」と「ショットキー・ダイオード」で、[DEN]信号の立下りから“パルスの模造品”を作り出して、これを「TFTパネル」の[HSync]端子に供給してみた。
・・・結果は見事!画面に、ずらりと、文字列が並んだ。やった!成功だ!(図1)
その後、少し弄ったら、どうやらこの「TFTパネル」は、[DEN]信号さえあれば、[HSync]信号は要らないみたい。...なので、ここは、現在、空き状態にしてある。(図5)
その他、少しずつ分かって来たこともある。
+++ DOSファイラ画面 +++
単色(実は白色)の数行の文字列だけだと、あまり画面の乱れが気にならなかったが、画面一杯に文字を表示させたら、乱れに乱れてしまった。(苦笑)
ケーブル群を極力短くし、GNDも“一点アース式”で、ノイズの混入を抑えてみたが、まだ完全ではない。
出来れば、最終接続形態にまで持ち込みたいのだが、何せ、“グラフィック・モード”で、256色を出すためには、ピンの接続順序が大変重要なのだが、実は、これがまだ確定出来ていない。
仕方が無いので、リード線の長い現状のままで、もう少し探ってみよう!
試しに、DOS画面で多色を使っているファイラ(FILMTN.EXE)を呼び出して、表示させてみた。(図7)
こんな画面を表示させると、画面の乱れが極端に激しくなるのだが、それを何とか(騙し々々!)安定させて確認したが、“相互接続”は、R,G,Bの順序が思っていたのとは逆だったり、G(緑色)信号は出てはいるのだが、効きが悪かったり、B(青色)信号は、低いレベルのビット/ラインで、信号が飽和していたりして、何だかしっちゃかめっちゃか。
現状では、G(緑色)のレベルが不足らしく、(暗い緑色は出ているのだが、)ちゃんとしたY(黄色)が出ていない。
黄色ではなく、オレンジ色っぽい。また、“淡い青色”や“真っ白”が、表示出来ていない。
接続箇所を、入れ替えてみてはいるのだが、ちゃんと割り出せてはいない。
これらの原因が、“ハードウェア/接続”なのか、あるいは、“ソフトウェア/レジスタの設定”が、まだ不足なのか?よく分からない。
...もっと、時間が欲しい!