[2002/08/11-2002/08/12]

PC110本体のFDC部が、異常なのでしょうか?  追記あり


先日、ポトリとFDDをドッキングしましたが、昨夜CR-ROMを読ませるためにCD-20Xのドライバ入りFDを読ませようとしたら、FDの中身が壊れてしまいました。(?~?)
CF経由にしたので、CD-ROMの方は片付きましたが、"さて、FDDが使えないのは困った!"で、釈迦力になって原因究明。

どうやら、PC110本体のFDC(Floppy Disk Controller)のWrite Gate信号(出力)が、勝手に(?)Lowになるのが原因のようです。
"多分、内部のHigh側のトランジスタが壊れたのでしょう。まさに、FDC重傷!"...と思ったのですが、ちょっと違ったようです。どうも、FDCの設定の不具合ではないかと。しかし、まだ分析は蜜柑いや未完です。
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状況と原因
読み出しだけなのにFDの内容が破壊されます。DOSでは、殆ど起こらないのに、Win95では、エクスプローラで何度か開いていると、やがて左上の図のようにエラーが出始めます。
この現象は、ポトリとFDDの組を、通常のものに替えてみましたが、やはり同じように起こるのです。
それで、FDの中身が壊れる原因は、読み出しの時にも「書き込み許可信号」が出ているからではないか?と推測。

FDDの端子配置図

しかし、異常原因を探るにも、各線の端子機能が皆目分かりません。そこで、まず端子の解析をする事にしました。
FDDのケースを開腹してドライブの銘板を見ると、TEAC製のFD05HGと判明。
それを手掛かりに、Googleの「ウェブ全体から検索」で、"FD05HG"を検索した結果、TEAC(米国)さん処で、資料-NFD0300Aが見付かりました。それに、端子配置図があったので、参考にさせて頂きました。 m(_~_)m(でも、今では、もう無いですね。2008.05.15)

ポトリ側FDD端子の対応図

ポトリ側端子との照合(テスタでの導通チェック)をしてみました。

作業性が酷く悪かったのであまり自信が無いのですが、一応、左のような(非保証)端子対応図ができました。(線の色分けは、このFDD専用かも)
(尚、TP535,560用も同じタイプなので、これで照合した内容も追加しました)

これから分かったのは、ポトリ側の18番端子が、Write Gate信号つまり「書き込み許可信号」だと言う事。

(他にも、気になる端子が判明しましたが、今はそれ処ではない!)

確認1-WGを殺す
場所と線種が分かったので、FDDからの線を、半田付けを外してVcc(+5V)に接続して様子を見ました。
その結果、書き込みはできなくなりますが、FDの中身が壊れる事は無くなりました。

確認2-波形観測

Write Gate信号がどうなっているのか知りたかったので、リード線を付けて外に引出し、シンクロスコープで様子を見ました。

"あれっ?平時はLowですよ!" これが、FDをアクセスしに行くと、Highに立ち上がって、パラパラと下向きにパルス状の信号が出ます。しばらく放っておくと、"わっ!またLowに戻った。"

まっ、これで一安心、FDCの出力部は死んではいないようです。ただ、内部設定(変更)が不味いだけ、みたいですね。FDDが休止状態に入ると、Write Gate信号も落ちるようなので、それを回避させればいいのでしょうか。
PS2コマンドで何かできないかと、Digiyamaさん処で見付けた@FDDPMを使ってみました。
  ps2 _@fddpm Disable/Enable
でも、残念ながら、どちらもダメでした。その他、パワーセーブ関係も弄くってみましたが、影響ナシ。
本日は、万策尽きました!

蛇足
FDDの殆どの制御信号はLowアクティブで、Write Gate信号もLowの時、「許可」となります。
試しに、1.2KΩのプル・アップ抵抗で引っ張り上げてみましたが、これも効き目ナシ。

結論と対策.
結論は出ていません。Write Gate信号の僅かなディレイなどが関係するのか否かなど、もう少し調べてみます。
対策は最悪、「読み出しオンリのポトリ+FDD」にするかも。


*追記 [020812]
「読み出すだけで、FDの内容が壊れてしまうトラブル」の元凶が分かりました!増設16MBメモリのせいです。
本体内のFDC自身には問題は無いようですし、「ポトリ+FDD」組も無罪でした。

一日別の事で頭を加熱させて(?冷やして)、夜、PC110+ポトリ+FDDを目の前に置いてじっくり考えました。
"今までに入れ替えて来たものを、全部元に戻したらどうかな?"って。(それほど多くも、ありませんので)
1.フューズを...(おっと!これは無理だ)
2.1GB MicroDriveを、256MB CFに・・・・・・・・・・変わり無し
3.16MB増設メモリを、本来の4MBに・・・・・・・・・・・直った!

この16MBメモリ、簡略方式のため回路上多少問題がありますから、今回のようなワケワカメ・トラブルが起きて当然か?
HeroHeroさんが「超人PCの32M化」の中で書かれているように 「*OEとして*UCASだけを使っていると、何が起こるか分からない」という事例のひとつでしょう。
このメモリの接続方式(当苑のモノもですが)、ワード単位のアクセスを前提にしていますが、ひょっとしてFDCの制御には、バイト単位のデータでも使っているのかなぁ?
また、DOSでトラブルに出会わなかったのは、多分拡張メモリ領域を使わなかったせいでしょう。Win95では、大幅に拡張領域を使うので、この問題が出て来たのではないかと思ってます。

で、増設メモリを4MBに戻せば、FDは安全に読み書きできます。また、16MBでも、FDの「書き込み禁止ノッチ」をセットしておけば、内容が壊れない事も分かりました。さーて、どちらにする?"どうする〜?"って、今、迷ってます。

追:HeroHeroさんからも、「65165系で似たようなトラブル例があったよ!増設目盛を外してみては?」とのアドバイスを頂きました。感謝!m(_~_)m (事例が自分のだけだと何となく不安ですが、他に例があるなら安心(?)です)]



捨てないでヨカッタ!
FDDコードの先から切り取ったコネクタ、捨てずに置いていたのですが、こんな使い方ができました(切り取った部品も立派なツールになる。ガラクタなら何でも貯め込むのが幸いしたってわけ。で、左の写真)。

始めは、これに気が付かなくて、半田付けした線を中から引っ張り出して来て、波形を見ていました。後始末するのに、また中を開けて、ひ弱そうなフレキ・コネクタをそっと外して...と結構面倒でした。

それが、この切りコネ(?)だと、外から各信号を見るのに、至極便利!...そして、ガラクタは残った。

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