[081021]

ThinkPad A21e施錠ジャンクに、挑戦しました

今回は、“物欲”と言うより、“謎解き”が面白そうだったので、ThinkPad A21e(2628-J1J)2台目ジャンク(1台目は、こちら)を買って来ました。(店頭半額品\1,000+バッテリ\550)

筐体全体の程度は悪くないのですが、中身は(期待通り?)バッチリ「HDDパスワード」と「スーパ・バイザ・パスワードSVP)」で施錠されていて、簡単には動作しませんでした。(左写真)

HDDパスワードの方は未解決ですが、SVPの方は“実用的な情報やツール”がネット上にあって、解くのに大いに助けられて、無事に解けました。(左写真クリック)

結果、表示は少し暗くてやや黄色めですが、別のHDDを載せると、ちゃんと動作するものになりました。w(^^)
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事の次第
先日、動かないR30ジャンクを買ったのですが、付属品では儲けた?ものの、本体は動かず。
なのに、それに懲りずにまた同じ店で、今度はA21eジャンクを買いました。(筐体裏には、R30と同じリース会社のラベルが貼ってあり、これも生半可な放出品では無さそうな気配)

しかし、他方で虫が知らせてくれたので、他店でこれに使えるバッテリを買い足しました。

今回のHDDは、パスワードが掛かっている10GBで、容量的にはやや小さいので、これ単独だったら“UNLOCK”に挑戦するかどうか微妙ですが、ま、以前の20GBも未解放なので、一緒に解く愉しみがありそうです。(左/上写真<クリック>)

SVPを解く
(HDDパスワードの方は少し保留して)“SVPの解法”をネットで探し回ったら、これの方は、結構色々なサイトが見付かり、大変助けに/参考になりました。感謝!<(_"_)>、Thanks!w(^^)v
*参考サイトA:sodoityourself では、ハードウェア・ツール、
 EEPROM読出用I/Fの詳細な図面・資料
*参考サイトB:AllServiceでは、ソフト・ツール類が、入手出来ました。
 R24RF08 v2.0b:Reader for ATMEL 24RF08 (Freeware)
 IBMpass v2.1 Lite:Password decoder & scancode editor for eeprom dumps (Freeware)

EEPROM読出用I/F
資料を参考に、EEPROMの読み出し用インターフェース(I/F)を作ろうと思ったのですが、生憎と5Vツェナー・ダイオードの手持ちが無い!

帰宅した後で、再び日本橋へツェナーだけを買いに行くのも交通費が勿体無いので、通常のダイオードでの便法を考え付きました!

幸い?/因果!な事に、スイッチング・ダイオードなら使い古しが沢山あるので、これらでやってみたのが、左図。

ダイオードの順方向閾値は約0.6〜0.7V(約2mA)だから、ダイオードを7個直列にすれば、信号の正側は約4.5V辺りでクリップ出来るでしょう。
また、負側は、ダイオード1個(0.6〜0.7V)でクリップすればよいはず。

結果は上々!シンクロスコープで(一瞬出る)信号波形を見ると、程好い電圧振幅になっていました。
実物は、左/上図を<クリック>。
(尚、本来はRS232C用の9ピンD-SUBコネクタでやれればよかったのですが、これも手持ちが無くて、9ピン−25ピンのケーブルを流用したので、こんな有様になりました。でも、空き端子が流用出来たので、むしろ良かったのかも)

EEPROMの在り処と接続
さて、「読出用I/F」は出来たものの、肝心のEEPROMが(A21e-J1J上で)なかなか見付かりません。

...結局、主基板の裏側(丁度、HDD装着部の下)に持って行ってありました。(多分、ハッキング対策だろうと思いますが)

ルーペでじっくり眺めていると、必要な端子のスルーホールが、基板の表側に出ているのが分かりました。(左写真)
そこで、基板表側のランドにリード線を半田付けして、読み出す事にしました。(左写真クリック)

尚、EEPROM単独で読み出しが出来ないか、直接EEPROMの端子に外部電源を加えてみましたが、(やはり、本体の電源を使わないと)周りで喰う電流が多くて難しそうなので、断念。(全部の足ピンを持ち上げれば、何とか出来たかな?)
素直に本体の電源で読み出す事にしましたが、基板はほぼ丸裸状態。でも、液晶表示部だけは付けておきました。

電源を入れたら、表示に“ハード・ディスクが無い!”と出て来たので、改めて、(引き出したリード線が少し邪魔になりますが、)パスワード・ロックの掛かっていないHDDを挿して、準備完了です。

読み出したSVP
読出機として、メイン機TP600Eを使い、上記の資料の説明に従って操作したら、素直に、必要なデータ(バイナリ形式)が吸い出せました!

このデータ・ファイルは、他のバイナリ・エディタなどで読む事は出来ますが、肝心のパスワード部は上記の「IBMpass」でないと解読出来ません。

左表は、素データのまま。左表クリックで、解読を「on」した時の内容。(見事!)
それが判明したので、リード線群を外し、全体を遺漏の無いように組み立て。

後、電源を入れて、パスワードを入力すると、難無くBIOS設定画面に入れました。そこで、改めて自分用パスワードに変更しました。

動作の様子
流石に、よく使い込まれたリース品らしく、キートップのテカリも然る事ながら、液晶表示がかなり輝度が落ちて黄色味を帯びています。
でも、明るさは実用上では充分ですし、壁紙なども一応、綺麗に見えています。(左写真&その<クリック>)
画面が15インチと大きいので、むしろ全体的に少し暗い目の方が眩しくなく、長時間使用の場合、眼の疲れが少なくていいような気もしますが。

動作の方は、安定しているようで、Win98,Win2000共問題無く組み込めたし、内蔵のCDDやLANも、素直に使えました。

惜しむらくは、USB端子が後ろにしか無い事。後からちょっとしたソフトを追加する際に、不便を感じます。

次の挑戦
補助バッテリを抜いたり、端子をショートしたりする解除は、幾度も経験がありますが、今回のようなしっかりした?ロックが掛かったPCとの出会いは、実は初めて!
その点で、大変面白く良い経験をしたと思っています。

次は、パスワード・ロックが掛かったHDDを、普通に使えるようにしたいが、果たしてどうなりますやら。(^^;?

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