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[二〇十八年九月十九日]
PC110の表示不良対策 其の弐 

IBM PalmTop PC110」のDSTN 4.7"液晶の劣化(ビネガー・シンドローム現象)で、表示内容がまともに見られなくなって以来、これを何とか改善出来ないものかと、考え続けて早や4年?(図1)
その間、ポトリ出力のVGA信号外部ディスプレイに繋いで表示させることや、本体の「STN液晶パネル」を「DVDプレーヤ」のTFT液晶パネル置き換えられないかなどの検討もしてみた。
しかし、いずれも、不良化した3〜5台全部を置き換えられるという話にはならない。
やはり、1台ずつがコンパクト/スマートに改善出来なければ面白くない。

現状では不可能に近い感じがしていて、ほぼ諦めムードなのだが、さりとて、何処かに突破口が無いとも限らないので、少しずつでも“インターフェース”の知見を増やす努力をしてみている。

PC110に使えそうな小型の「TFT液晶」として、“ポータブルDVD”や“ハンディ・ナビ”などがありそうだが、それらの内、“PDVD機”の“インターフェース”を再度調べてみた。
今回は、Replus PDVD-802」という」“ポータブルDVD”(のジャンク品)を調べた。(図2<クリック>
期待したような成果は無かったが、多少の知見は得た。

xxx 追記 xxx
この作業のついでに探していたら、CT65535/F65535』チップの技術資料を発見!
もしかしたら、これを使って“チップの変更設定/プログラミング”が出来れば、あるいは(適当な)「TFTパネル」とのダイレクトの差し替え/置き換えが、容易になるかもしれないなぁ...と思ったり!思わなかったり?

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+++ RGB信号変換 +++

この「PDVD-802」は、「AV出力」だけでなく「AV入力」も設けられているので、PC110(ポトリの)「VGA出力」を変換して、これに繋ぎ込む(一番確実な)方式を確かめておく。

VGA→AV信号変換の為に、無銘のスキャン・コンバータ(VIDEO CONVERTER VGA TO VIDEO++)を買った。(図4<クリック> 総費用¥835送料込み)
これ(AV信号経由による)表示は、確かにちゃんと出るが、“色味”は良くないし、“滲み”も避けられない。(図3)
それに、電源類10Vx1、5Vx1、12Vx1と計3個必要だし、ケーブル類も嵩張る。
やはり、この方式は、実験的、あるいは(最後の)緊急策だろうな。
(尤も、「RGB出力」をそのまま繋ぎ込める「アナログRGB・ディスプレイ」を使えば、もっと簡単なのは言うまでもないが、4.7型前後のものは入手困難)


+++ RGB信号端子の探索 +++

このDVD機の内部に、もしかして、“アナログRGB信号”が分離して出ていないか?を探ってみた。

オッシロスコープで、基板上の至る所を探ってみたが、それらしい信号は皆無で、何らかの変化のある箇所が1、2箇所見付かっただけ。(図5)
良い方法として、LSIの名称をみて、それのデータシートから、その機能や端子配置などを探るのが一番なのだが、今回のは放熱器が張り付けてあり、これを剥がすのを躊躇(ため)らったので、結局、そうした方法は採れず。

基板裏面には、IC、LSIなどは載っておらず、配線パターンからは、特に意味のありそうなことは読み取れず。(図6<クリック>


+++ USBメモリの画像信号 +++

「USBメモリ」上に、“カラーバーもどき”の画像(図8<クリック>)を用意して、上記の変化のある箇所の信号を見た。
その信号は、どうやら、「USBメモリ」からのデジタル画像を、LSIの中で、いきなり“コンポジット信号”に変えて出力にしているらしい。(図7)
これなら、“後処理”は、「AV入力」信号と同じに出来るわけだ。ナルホド!

でも、その“後処理”が、どうなっているのかな?その辺りが良く分からない。
多分、LSIの中で、同期分離、色信号分離などが一括処理されているのだろうと思うが。
まぁ、こんな回路構成だと、PC110からの“アナログRGB信号”を、突っ込めるような箇所は無いということらしい。
このP-DVD機(のインターフェース)は、「AV入力」経由でしか使えない/でなら使える。
しかし、「TFT液晶パネル」単体での利用は、かなり難しそうなので、今は保留。


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