液晶表示信号を、部品取機の部分利用で調べて見た *追記あり
頂き物のPC110部品取機(不動ジャンク)を、ある目的のために主要部分だけの継ぎはぎで生き返らせた。
(気候も良くなってきたので...いや、それは、関係無いけど、)“もしや!?”と、上記の部品取機を、掃除してみた。一応、全部分解して、青錆(緑青?)の付いている箇所を重点に、丁寧に拭ったり、削ったりして汚れを落とした。道具は、待ち針、歯ブラシ、綿棒、ナイフ、細ドライバなどなど。
その結果、"嫌々"って風情ですが、何とか立ち上がって来た。修理成功!(かなぁ?)
実は、液晶表示用の信号がどうなっているかを知りたくて、テスト用の冶具は手当てをしていたのだが、現在稼働中の実験機やメイン機などを直接触りたくなかったもので、長らく保留にしていた。
しかし、今回これが曲がりなりにも立ち上がったので、懸案だった信号調べをしてみた。
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「立ち上がり」までの経緯
主基板と電源と表示ユニットを組み立てて、電源を入れて様子を見ていたのだが、やはり、最初は動かなかった。
不動原因が何か分かるかな?と主基板の裏をシンクロスコープのプローブであちこち当たっている内に、動き出したようだ。(でも、その時には気が付かなかった...更に調べている途中、CPUがかなり熱くなっているので、気が付いた次第)
ひっくり返して表示を見ると、「ERROR」画面が出ていた!(これは、儲けたか?)
でも、そのままでは、先へ進めないので、一旦停止。改めて、フレームに入れてキーボードを取り付けた。ただ、このキーボードはメインのフレキが千切れていてキー部は使い物にならないブツ。(下記、「備忘用棚卸し」を参照)
ポインティング・ヘッド(赤ポッチ)は活きているので、これを使って「日時」を設定したら、パソナウェアが立ち上がって来た!
ボタン電池も入れてみたが、長時間電源を落としていると、立ち上がらなかったり、時には「ERROR」画面から始まったりするので、完全な正常体ではないようだ。(多分、キーボード異常のせいだろう)
でもまあ何とか、信号などを見る程度なら使えそう。
端子部出力信号の確認(未完)
左写真の左側は、観測用冶具
左写真の右側の上線は、ドット・クロック波形。
右写真<クリック>で、上:ドット・クロック,下:水平同期信号。
更に、それの<プッシュ>で、上:sb1信号,下:sb8信号。
表示ユニットの代りに、左上写真のような冶具を使って、表示用信号を見る事にした。
調べると、ドット・クロック、水平同期、垂直同期の各信号は、直ぐに見付かった。(しかし、GNDの本数がとても少ない)
ドット・クロック周波数は約4.8MHz、水平同期は約20KHz(50.1μsec)、垂直同期は約82Hz(12.2msec)
No. | Sig. | No. | Sig. | No. | Sig. | No. | Sig. |
01 | GND | 08 | sa0 | 16 | -- | 24 | sb7 |
02 | High | 09 | sa1 | 17 | sb0 | 25 | -- |
03 | GND | 10 | sa2 | 18 | sb1 | 26 | Vsync |
04 | +5V | 11 | sa3 | 19 | sb2 | 27 | Hsync |
05 | +5V | 12 | sa4 | 20 | sb3 | 28 | -- |
06 | High | 13 | sa5 | 21 | sb4 | 29 | DotClk |
07 | -- | 14 | sa6 | 22 | sb5 | 30 | -- |
| | 15 | sa7 | 23 | sb6 | | |
画像信号は、256色分で8本だけのはずだが、何故か16本ある。
ドット・クロックの波形も妙なので、もしかしたら上下2分割駆動の方式なのかな?!
そう言えば、「オーナーズ・ガイド」には、"LCDデュアルSTN"となっているが...(やはりこのデュアルは、上下デュアルの意味かいなぁ?)
(そうだとしたら、実は困った問題?なのだが...)
画像信号は、多分大小順序良く並んでいるのだろうが、どれがR/G/Bか、或いはどちらがMSB/LSBか現状では分からないので、左表では適当に命名してある。
尚、番号は、本体を正面から見た状態で、フラット・ケーブルの左側端を01番にしてある。
今回は、取り敢えず立ち上げた状態のままで調べたが、R,G,BやMSB,LSBを確認するには、色や階調を変えるソフトを作って、それで表示信号を見ながら確かめる必要がある。
(それにしても、キーボードが必須だが、何か便法でも考えねば)
これらの信号は、もう少し詳しく解明したいと思っている...(しかし、駆動がデュアルとは痛かった!)
*追記 [1001]
追っ掛けて、色画像を表示させて信号を調べてみたが、素人には信号の判読が大変難しい。
上下2分割駆動(sa0~sa7側が上半分、sb0~sb7側が下半分)である事ははっきりしたが、どれがR,G,Bか、またどちら側がMSB,LSBかも分からなかった。
それは、表示用として単色を出力してみても、全(半分)信号端子にパルス出力が出ているからだ。
また明るさを絞った信号を出すと、信号の間引きは観測出来るが、1フレーム内で数が変化していて、同定が困難・詳細不明だ。
パネル側にあまりインテリジェントなコントローラは入っていなくて、(ビデオ・チップCT65535側からかなり生に近い液晶用駆動信号が出されているようで)複雑な組み合わせパルスが、全(半分)信号線から出ている。
多分、これらの駆動信号は、ビデオ・チップ内部でFRCやディザ法で変調されているのだろうと推測。(ビデオ・チップの資料でもあれば、その内容が分かるかも知れないが...現状では、まったくお手上げ!w(@_@;w)
備忘用棚卸し
この部品取機は、3箇2にした時に代替品を全部供出しているので、そこらじゅうが損壊状態。忘れて、うっかり使わないために、記録をしておく。
・液晶インジケータ・パネルの上部2箇所にシミ有り
(これは、別の頂き物のインジケータと交換して、リフレッシュ)
・電源スイッチ・ボタン、無し
(後日、手製のを付けた)
・表示下部左側フレキ・カバー欠品
・表示ユニット前面左側の支持部付近に、約2cm長の横向き亀裂
(あまり、目立たないが、傷は深い!)
・支持・回転部、両側共千切れ(溶接以外に手は無い!)
(「千切れ」は、後日、修繕)
(しかし、再び千切れた(T_T;
・キーボードのフレキを、切っちゃった
(赤ポッチ部、ペンパッド部は活き)
(Yさんから頂いたキーボードとの組み合わせで、後日復活)
蛇足:CPU表面温度
CPUが剥き出しになっていたので、何気無く、温度計で表面温度を見てみたら、見た通り。
CPUクロックは、元の33MHzのまま。
実際に、ケースに組込んだ状態だと、空気の対流も少ないので、温度はもっと上がるだろうと思う。(裸なので、こんな程度で止まっているのだろう。それにフル稼動でもないだろうし...)